【コラム】期待の“2世”フェデリコ・キエーザ、父親エンリコ氏が明かした素顔とは

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 点取り屋の2世選手の活躍が楽しみだ。ボローニャのフェデリコ・ディ・フランチェスコはローマの監督、エウゼビオ・ディ・フランチェスコを父に持ち、フィオレンティーナのジョバンニ・シメオネは元アルゼンチン代表でアトレティコ・マドリードを率いるディエゴ・シメオネの息子だ。そして同じヴィオラにはセリエAトップチームで、今シーズン2年目を迎えたフェデリコ・キエーザがいる。昨シーズン、1月にユヴェントス戦でゴールを決めて一気に脚光を浴びたキエーザも、元イタリア代表でフィオレンティーナに所属していたこともあるエンリコ・キエーザ氏の血を受け継いでいる。19歳で同じプロサッカー選手の道を歩き始めた我が子を、エンリコ氏はどのよう見ているのだろうか。

 フェデリコのデビュー戦となったアウェイでのユーヴェ戦をエンリコ氏はこう振り返った。「プリマヴェーラとは全く違うユヴェントス・スタジアムは容易いものではなかったと思う。その後、プレーの機会が少なくなったが、最大の時間をトレーニングに費やしていた。家では対戦相手のビデオだけでなく、往年の名プレーヤーのシュートシーンを見て研究していた。それがフィレンツェでのゴールにつながった。彼自身との戦いに勝った瞬間だった」と成長した姿を褒めた。

 プレーヤーとしては「パワーがあり、いい足を持っている。きっちりとゴールを見て狙っていける。そしてよく練習する。彼の“ガソリン”になっている体力の源は練習だ」と評価している。一方、プレースタイルが父に似ているといわれたフェデリコは「自分ではよくわからないけど、自然に身についたから。父のシュート力とスピードは真似して実行したい」としている。

 そんなフェデリコの欠点を上げるならば? エンリコ氏は「彼はパスタ食い。パスタに目がないんだ」と苦笑い。ただ今は食生活についてもクラブ側からの規則を言い渡されており、フランチェスカ夫人がきっちり管理しているという。そして趣味はサッカーのユニフォーム集めだというから、微笑ましい。仕事もプライベートもまさにサッカー漬けなのだ。子供の頃はカカーの大ファンだったと本人も明かしている。

 バイエルンのカルロ・アンチェロッティ監督はクラブにフェデリコを獲得するように要請したという。またインテルやナポリも興味を示していた。しかしヴィオラのオーナー、デッラ・バッレ兄弟はいずれフェデリコをフィオレンティーナのシンボルにするつもりで、手堅く残留させた。本人も「下部組織で10年間やってきたこのチームで、いくつものタイトルを獲得したい」と情熱を持っている。現在はU−21イタリア代表だがこのまま順調に成長していって、イタリアA代表にも選ばれる選手になってほしいものだ。

文=赤星敬子