写真:スタートトゥデイ提供

 ファッション通販大手「ZOZOタウン」が2017年8月、時価総額1兆円を超えた。いまの日本で、その名を知らぬ若者がいないほど、ファッション通販業界で急成長を遂げた。

 その「ZOZOタウン」を率いるのが、運営会社スタートトゥデイ代表取締役の前澤友作氏(41)だ。タレント紗栄子の元交際相手として知られるが、2017年5月、ニューヨークのオークションでバスキアの絵画を123億円で落札したことで、世界的な知名度を得た。

 今でこそグループ全体で800人以上の従業員を抱える前澤氏だが、はじめは自身のバンド活動と並行して輸入CD・レコードの販売会社を経営していた。

 売り上げは好調だったものの、設立してすぐにこんな失敗があったと「NIKKEI STYLE」のインタビューで明かしている。

「会社としてはまったく体をなしていませんでした。肝心の社長である僕が全国ツアーを回っていて、マネジメントはほったらかし。それで、15人いたスタッフが一気に3人にまで減ってしまいました。社員の給料日もしょっちゅう忘れるぐらいでしたから、当然ですよね」

 さすがに「このままじゃいけないな」と思った前澤氏は、これを機にきちんと就業時間を定め、組織図も書き、社長としての自覚に目覚めたという。

 ちなみに「スタートトゥデイ」という社名は、当時の交際相手が、前澤氏がよく聞いていた「ゴリラ・ビスケッツ」のアルバムの曲名から選んだものだった。

 会社の大きな転機は、2000年ごろから洋服の販売を開始したことだ。この時期にカタログ販売からネット販売へと舵を切った。当時は、自分が着ていたものや、バンド仲間がつくったブランドの服を売っていた。

 WEBマガジン「HIGHFLYERS」のインタビューで、前澤氏は少年時代をこう振り返る。

「こだわりを持ったモノへの愛着も強く、当時流行っていたキン肉マン消しゴムやビックリマンチョコのシールをクラスで一番集めていましたね。あと、カブトムシ採集も得意でいっぱい捕ってきては、級友に売りさばいてみたり(笑)」

 そして、コレクションを見た友達に「なんでお前そんなの持ってるわけ?」と驚かれることに喜びを感じていたという。

 9月14日、「バスキア日本到着。早速みんなでビューイングしてきた。約4ヶ月ぶりの再会。やっぱり良いもの買ったなぁと思った。」とツイッターに写真付きで書き込みした前澤氏。

 時価総額1兆円企業の経営者のモチベーションは、もしかすると、子供の頃とそんなに変わっていないのかも。