開幕からインテルで好調のペリシッチ。マンUのモウリーニョ監督も今夏に獲り逃がしたことを悔やんでいるに違いない。写真:Alberto LINGRIA

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 セリエA3年目を迎えた今シーズンのイバン・ペリシッチ(インテル)にひとつだけ形容詞をつけるとすれば、「破壊的な」という言葉がぴったりだ。
 
 クロアチア代表のウイングは、開幕6試合で3ゴール・3アシストを記録。感嘆の声を上げるしかない素晴らしいプレーを連発し、しかもパフォーマンスがコンスタントだ。今夏はウイングのトップターゲットにしながらも獲り逃がしたジョゼ・モウリーニョは、今頃ほぞを噛んでいるに違いない。マンチェスター・ユナイテッドのサポーターも嘆いているくらいだ。
 
「どうしてマルシアルを手放して、ペリシッチを獲らなかったんだ?」
 
 今夏はそのマンチェスター・UをはじめチェルシーやパリSGが興味を示しながらも、放出に強硬に反対したルチアーノ・スパレッティ監督は、それを見ながらほくそ笑んでいる。移籍の可能性が消えてから間もなく、ペリシッチはインテルとの契約を2022年6月まで更新した。もはや近いうちにミラノを去る可能性は極めて低くなった。
 
 新契約には、契約解除違約金の条項が設定されていない。したがって、もしペリシッチが移籍を望んだとしても、インテルと話し合って合意を取り付けない限り、ディールが実現することはない。
 
 ちなみに、インテルがペリシッチに付けた値札は8000万ユーロ(約102億円)。昨今の移籍金高騰と現在のハイパフォーマンスを考えれば、そのくらいの巨額が必要になるということだ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。