ハリルホジッチ、日本の「ポゼッション信仰」を斬る!会見で話したこと全文

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28日(木)に行われたヴァイッド・ハリルホジッチ監督の代表メンバー発表会見。

10月の強化試合に向けた選手選考の意図を明らかにした。

しかしその冒頭でハリルホジッチ監督は突如席を立ち、独自の見解を述べ始めた。

ハリルホジッチ監督が触れたのは、日本におけるポゼッションの考え方。「日本サッカーの教育はポゼッションをベースに作られている」と話し、日本サッカー界における“ポゼッション信仰”についてプレゼンを始めた。

その中でハリルホジッチ監督は、前日に行われたUEFAチャンピオンズリーグのPSG対バイエルン戦に触れながら、資料を用いながらこんなことを説明していた。

その全文をお届けする。

ヴァイッド・ハリルホジッチ(日本代表 監督)

「昨夜皆さんがこの試合をご覧になったか分かりませんが、非常に高いレベルの試合でした。

PSG対バイエルンで、フランスで行われた試合でした。『オールドチャンピオン』対『新たに出てきているチーム』という印象です。

見てください」

ポゼッション:37.6% - 62.4%
パス数:368 - 568
シュート数:12 - 16
コーナー数:1 - 18
クロス数:4 - 36
デュエル勝率:57.4% - 42.6%
スコア:3 - 0

「この試合のPSGのポゼッションは37.6%。つまり、ポゼッションのところではバイエルンが大きく支配していたといえます。

パス。568対368。シュート。こちらもバイエルンの方が多いですね。そしてコーナーは18本対1本。そしてクロス。36対4。

そして、ここでPSGが上回った数字があります。それがデュエルです。デュエルの成功率です。ここではPSGがバイエルンを上回っていました。

デュエルの成功率は地上戦、空中戦ともに重要なものです。そして結果はPSGの決定率の高さもあり、3-0でした。

繰り返しになりますけれど、ポゼッションのみでは全く意味がありません。モダンサッカーではゲームプラン、ゲームコントロールといったものをちゃんと合わせて準備しないといけません。

例えば、引いてブロックを使って深い位置で守るというのも一つのやり方で、PSGがそれを利用しました。

ネイマール、カバーニなどの個人プレーがゴールを奪った時に活かされる形です。そして、決定率も高かったですね。

現代のサッカーでは、キーパーとストライカーの役割が非常に大きいと思います。

PSGのキーパー(アルフォンス・アレオラ)は偉業を成し遂げ、相手チーム(スヴェン・ウルライヒ)はそこまで効果的な守りができなかったということですね。そういった意味でも、モダンサッカーでは非常に重要なポジションであることが分かります。

ですので、日本のサッカーでもどのようにストライカーを育てるのか、そしてキーパーを育てるのかということを自問しないといけません」

「現在Jリーグでは7、8人の外国人ゴールキーパーがいます。なぜそのような状況になったのかというのは、皆さんもお分かりだと思います。

この件については西野さんとも話をして、私の意見を伝えたいです。

日本のサッカーでは、キーパーのところに力を入れて育てないと思います。能力の高い選手はいます。それを育てることです。

そしてフォワードのところも能力はあると思いますけど、しっかりトレーニングして、選手それぞれを経験させないといけません。そしていつの日か偉大なゴールキーパー、偉大なストライカーが生まれると思います。

私の意見をお伝えしたいと思い、このようにお話をしました。私の話が毎回伝わっているかどうか分かりませんので、今一度説明しました。

そして、デュエルについては以前から言っていますけれど地上戦、そして空中戦。その両方で重要なことでした。

そして昨夜、PSG対バイエルンという非常に高いレベルの試合を見て、この試合の説明をしながら私の意見をお伝えしたいと思いました。

日本のサッカーは独自の道を進みながら、日本サッカー独自のアイデンティティを築くべきです。それは日本人選手の特徴を基にしたものでないといけません。

例えば、『ネイマールがいたらちょっと違うかもしれない』と言う人がいるかもしれませんが、彼はまた天才であって別枠で捉えないといければいけません。もしかしたら将来的にそういった選手が生まれるかもしれませんけれど。

世界中どこに行っても能力を持っている選手はいます。ただ、それをベースにトレーニングをしなければいけません」

「これが皆さんにとって興味深い話だったかどうかは分かりません。本日の会見の前にお伝えしたいと思いました。

私にとっては非常に興味深いものであり、サッカーというのは不確実な科学ですので、もしかしたらもう一度対戦すればバイエルンとPSGのスタッツが全く逆になっていたかもしれません。

ただ、私にとってここ(デュエル)が重要です。これで試合が変わったりします。

最終的にサッカーでは結果のみが真実です。結果ですね、唯一の真実は」