なんだか幸せじゃない…そんな女性が「やめてみる」べきこと

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 35.4%。この数字、何だかわかりますか。女性の大学生で自殺した人のうち、「うつ病」の人の割合が35.4%で、自殺原因の1位なのです(警視庁「自殺統計」2015年)。

 ほか、非正規労働者のうち女性が占める割合は67.9%(2017年4〜6月平均)などなど、衝撃的なデータから始まる『わたし幸せじゃないの?』。

◆「女はつらいよ」…データが語るきびしい現実

 著者は、恋愛に結婚、自己啓発、ビジネス書などを手掛けてきた「いつか」さん。本書は、女性の過酷なリアルがデータでまとめられています。

 また、各年代の女性が置かれた境遇や、抱える問題も記されています。念願の職に就けたけれど手取りは15万円程度、正社員になったものの忙しすぎて睡眠時間もごくわずか、といった仕事上の悩みから、結婚や子育てに対するプレッシャーまで…。

 そして本書の終盤。タイトルの「わたし幸せじゃないの?」の問いに、著者は「なら、どう生きればいいの?」と投げかけ、一気に自己啓発書っぽくなります。

 前半の過酷なデータ集と、最後の自己啓発は、まったく別物として読んだ方がいいでしょう(前半であげた貧困問題をはじめ山ほどの社会問題と、最後に書かれた「心がけ」はほとんど関係ありません)。

◆周りと自分を比べないために…SNS断ちをしてみる

 で、ここからは最後の自己啓発にかぎったお話。

 著者は「日本人は頑張りすぎる。それは日本が失敗できない社会だから」と断言。島国という風土もあるのでしょうか、とかく日本人は周囲に合わせようとします。でも、幸せまで周囲に合わせなくてもいいのです。

 たとえば、本書が推奨しているのが、スマホやPCから離れる「デジタルデトックス」。

 LINEやInstagramなどのSNSは寂しさを感じないですむ反面、油断すると実体のないブラックホールに呑み込まれてしまいます。友人知人のリア充ぶりが気になって、つい見栄をはってしまったり、不本意な付き合いを重ねたり、「いいね!」の数が幸せの象徴だと勘違いしてしまったり。かくいう私も意識してデジタルから離れてみたのですが、そうすると時間がたっぷりできるのです。

 スマホを手にしたくなったら本を読む、移動する時は車窓を眺めるなど、意識してやってみたら、自分と向き合う時間が自然と増えてきました。昨今の女性は、自分と向き合うよりも他人と向き合うことに神経を費やしています。そのせいで、自分の物差しで幸せがはかれなくなっているのかもしれません。

◆大切な出会い5タイプ。どうでもいい付き合いはやめる

 その日暮らしがやっとで、どう現状を変えたらいいかわからない人もいますよね。いつかさんは「努力と出会いで運命を変える」方法を提案しています。人生にとって大切な出逢いには、5つのタイプがあるというのです。

・運命の人(味方となる大物・有力者)
・メンター(人生の師)
・ガーディアン(親衛隊)
・ソウルメイト(自分の分身)
・心友(親友)

 なんだかスピリチュアルっぽい話になってきましたが、この5人を縁の網の目で結んだ図を「出逢いの五望星」と著者は名付けています。要するに五角形を埋めていけばいいのです。

 逆に言えば、自分にとって大切ではない、どうでもいい付き合いはやめてしまってもいいわけですよね。

 言うのは簡単ですが、全部埋まる人は少ないのでは? はい、私も埋まりません。いつかさんによると「埋まらなくても恥ずかしくありません。レベルを上げるのがあなたの課題」だそうで、これを機に人脈は広がるでしょうと指南。SNSなどの実体のないオトモダチよりも体温が分かち合える人間関係を作れというのでしょう。

 というわけで、本書全体としては、日本の女性の現状を知るには便利です。最後の自己啓発は、とりあえずデジタルを捨てよ街に出よう、ってところから始めてみてはいかがでしょうか。新たな幸せの芽を発見できるかも。

<TEXT/森美樹>