スマホで遠隔操作も大変(イラスト:福島モンタ)

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 今の洗濯乾燥機を使い続けて15年。「そろそろ買い替え時か」と思い立って家電量販店へ向かった本誌記者は、店員による最新モデルの説明に耳を疑った。

「あらかじめ洗濯物と洗剤を入れておけば、外出先からスマホで遠隔操作して帰宅するタイミングに合わせて洗濯と乾燥が終わるように設定できます。玄関のドアを開ければ炊きたてのご飯のように温かくてフッカフカに仕上がっていますよ」(店員)

 その製品はパナソニック「ななめドラム洗濯乾燥機NA-VX9800L」。10月上旬発売の最新機種。10万円台の商品が多いなか、店頭価格40万円台(オープン価格)という最高級モデルだ。

 確かに、「乾燥が終わったのに取り出すのを忘れ、せっかく乾いた洗濯物がまた湿ってしまってガッカリ……」という失敗はよくあるが、そこまでピンポイントの機能が必要なのか。

 パナソニックに素朴な質問をぶつけると、こんな答えが返ってきた。

「忙しい生活のなかで、手間なく洗濯したいお客様のニーズは高い。事前に仕上がり時間が設定できることは、お客様の役に立ち、歓迎していただけると考えます」(パナソニック広報)

 この商品は他にも手取り足取り。洗剤や柔軟剤の銘柄をスマホで指定すると、水の量などを自動調整して最適の仕上がりにしてくれる機能まである。

「洗剤は銘柄ごとに粘度が違う。市場にあるほぼすべての洗剤の粘度をひとつひとつ検証した。開発過程で一番苦労しました」(同前)

 凄まじい企業努力だが、スマホを使いこなすのにも苦労する記者が、はたして機能を活かしきれるのか。

※週刊ポスト2017年10月6日号