東芝は28日、半導体メモリー事業の売却を、Appleなどを含む日米韓連合に対して行うことを明らかにしました。売却価格は2兆円に上る見通しです。ただし、その一方で連合に参加した企業間での合意が難しいのでは、との観測も浮上しています。

デッドライン瀬戸際での売却契約締結

上場廃止を回避するため、9月中には売却先を決定しなければならないと言われていた、東芝の半導体メモリー事業は、まさに締め切りギリギリでの合意形成となりました。
 
日米韓連合は、三菱フィナンシャルグループ、政府系ファンドである日本政策投資銀行と革新機構、米系ファンドのBain Capitalと韓国半導体大手のSK Hynix、そして新たに加わったAppleなど、合計8つのメンバーからなるコンソーシアムです。
 
譲渡価格は2兆円となっており、今回の合意によって、東芝の子会社である東芝メモリ(TMC)の全株式が譲渡されることとなります。

技術を狙う企業同士で足並みに乱れ?

ただし、複数の企業からなるコンソーシアムであるだけに、イニシアチブを握ろうとする企業同士での合意が難しいのでは、との見方も出ています。そうした見方を裏付けるかのように、売却契約の締結が完了した28日には早速、関係者間での足並みが揃わず、予定されていた記者会見が中止となりました。
 
また、今回売却への目処がギリギリまで立たなかったのも、コンソーシアムに加入したAppleがNANDチップの供給について新たな条件を要求したからだ、と事情を良く知る関係者も経緯を説明しています。
 
さらに、NANDチップの技術を確保したいと考えているのは、Apple、SK Hynix、Dell、Seagate、Kingston Technologyの5社だけではありません。梯子を外される格好となったWestern Digital(SanDisk)は東芝と係争中で、国際仲裁裁判所に仲裁を求めています。
 
 
Source:Reuters,9to5Mac,CNET
(kihachi)