ハリル監督、古巣PSGの試合から刺激 異例講義で「デュエル」の重要性を強調

写真拡大

古巣がCLでバイエルンを撃破 勝敗を分けたポイントを指摘

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は28日、都内で行われたキリンチャレンジカップのメンバー発表記者会見直前に異例のハリル流サッカー講義を展開。

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でかつて自身が率いたパリ・サンジェルマン(PSG)がバイエルンを3-0で撃破した試合を例に挙げ、「デュエル」こそ勝敗を分けるものと主張している。

 カタール資本が投入される以前の2003年から05年シーズンにハリルホジッチ監督はPSGで指揮を執った経験を持ち、ドイツの絶対王者を撃破した古巣の戦いぶりを例に挙げている。

「チャンピオンズリーグの話をしたい。ワールドカップより高いレベルの試合が見られます。私は監督として、選手としても参加しています。そして、常に見ている大会です。私はPSGの監督として仕事をしました。今とは違う形ですがCLに参加しました。今のPSGはヨーロッパの中でも最も大きなビッグクラブの一つです。昨日のゲームは非常に高いレベルの試合でした。オールドチャンピオンに対して、新たに出てきたチームという印象でした」

 古豪対新興勢力という構図を説明したハリルホジッチ監督は、勝敗を分けたある要素を指摘した。

「この試合、ポゼッションではバイエルンが大きく支配していたと言える。パス数もシュート数もバイエルンの方が多い。コーナーキックもクロスも大きな差がある。PSGが上回った数字は、デュエルの成功率です。ここではPSGがバイエルンを上回っていました。地上戦、空中戦ともに重要なものだが、結果はPSGの決定率の高さもあり、3-0でした。繰り返しになるが、ポゼッションのみでは全く意味がない。モダンサッカーでは、ゲームプランやゲームコントロールと合わせて考えなくてはいけない。例えば、引いてブロックを使って深い位置で守るというのも一つのやり方で、ネイマールやカバーニなどの個人プレーがボールを奪った時に生かされる形だ」

日本人選手の特徴を生かしたスタイル模索

 ポゼッションでバイエルンに凌駕されたPSGだが、「デュエル」という1対1の局面で上回ったことが勝敗を分ける要素だったというハリル監督は分析。ネイマール、カバーニという個人能力を生かしたカウンターサッカーの有効性を主張している。ゲームプランやゲームコントロールの伴わないボール回しでは白星にはつながらない、というのがハリル理論だった。

「昨夜PSGとバイエルンのゲームを見て、この試合の説明をしながら私の意見を伝えたいと思った。日本サッカーは独自の道を進みながら、独自のアイデンティティーを築くべきだ。それは日本人選手の特徴を基にしたものでなければいけない」

 使命感を帯びたハリル監督はCLの熱戦から刺激を受けた様子だった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images