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一攫千金を夢見る者の願望につけ入り、あの手この手でカネを詐取する“情弱ビジネス”。インターネットの普及も相まって情報の選別は困難になり、猛威を振るっている。現在進行形で営まれている悪質極まりない手口を、総力取材で追った。

◆広告塔、LP作成者、商材屋が三位一体となって荒稼ぎ!

 FXの自動売買ツール、濡れ手で粟の副業からナンパの必勝方法まで、真偽不明の内容ながら強気な価格で販売する情報商材ビジネス。

「騙されやすい人を集め、いかに気分を盛り上げていくか。その手口は日々洗練され、多数の情報弱者の屍の上にごく一握りの超勝ち組が存在するいびつな世界ですね」

 と明かすのは、ネット広告企業に勤める町岡啓介氏(仮名・34歳)だ。主なプレーヤーは3つのタイプに分類され、異なる役割を果たすのだと言う。

「信者を抱える広告塔。情報商材のLP(ランディングページ=ウェブサイトのこと)を作る専門家集団。それに情報商材そのものを提供する部隊の3つが組み合わさって、情弱のカモに高額な情報商材を売ります。意外に思われるかもしれませんが、中心的な役割を果たすのがLPの制作部門。この出来、不出来が売り上げを大きく左右するとあって、専門職のように扱われています」

 ここでは、LP制作者の目線からスキームをひもといてみよう。流れとしては、

’笋譴修Δ幣材の選定
LPを制作。ローンチ(販売開始日)を決定
9告塔が保有する個人情報のリストを買い取り、アプローチ開始

 ……となる。

「普段からフェイスブックやインスタグラムで派手な生活を演出し、セミナーを開いて信者の育成に精を出している広告塔のもとには、信者の個人情報が蓄積されています。それは1件5000〜1万円出してでもペイする価値がLP制作者にとってはあり、買いあさって勧誘メールをばらまく。もちろん、広告塔にはSNSで宣伝させます。信者からすると、憧れの成功者がすすめる商材だから……と飛びつくわけです。信者を待ち受けるLPには、購買率を少しでも上げるため、さまざまな仕掛けがなされている。販売時期や人数を『○日まで』『あと数人で募集終了』と煽ったり、ステップメールといって購買意欲に応じたアプローチがメールでもなされます。読めば読むほど“その気”になっていく」

 最近では20万円もする仮想通貨関連の情報商材がヒットし、1か月で10億円を売り上げたとも。

「内容? 書籍を数冊買って読むほうがはるかに濃い情報を得られます。自動売買機能がついたソフトを売るケースもありますが、LPで謳うようなリターンを得たという話は聞かない。クレームの話なら腐るほど聞きますが……」

 一度買ったが最後、元を取るべく情報商材を買い続けてしまうのもこのビジネスの特徴。貯蓄が尽きるまで付き合ってはいけない。

【町岡啓介氏(仮名)】
広告代理店勤務。自身も高額商材に泣いた手痛い過去を持つ営業マン。「SNSの自動フォロワー生成ソフトなど、使える商材もたまにはありますが、大半はクソ」

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