Amazon、置き時計型のEcho Spot発表。丸い画面でビデオ通話や見守り対応
米アマゾンがAlexaで喋る家電 Echo / Fireファミリー 6製品を一挙に発表しました。

Echo シリーズの新製品 Echo Spot は、ちょうど目覚まし時計のような新しい形状の製品。小さくベッドサイドやデスクなどどこに置いてもなじみやすいこと、小さな円形スクリーンを備えることが特徴です。

Echoシリーズ最大の武器である広域マイクは第2世代の4マイクアレイに進化して引き続き搭載。ハンズフリーの会話操作はそのまま、ビデオ通話やドアモニター等の映像を見たり、予定カレンダーや週間天気など、一覧性の必要な情報も目で見えることを売りとしています。

【ギャラリー】Amazon Echo Spot (6枚)


Amazonの Echo シリーズといえば、いわゆるスマートスピーカーの先駆けとなった製品。日本語非対応で国内では売っていませんが、本国のアマゾンは2014年の初代 Echo から音声会話サービス Alexa とともに自社エコシステムを「家」全体に浸透させるべく膨大なリソースを投入しています。

いわゆるAIスマートスピーカーとしては、Google が Google アシスタント入りの Google Home で、もともと音楽に強いと自負するアップルは Siri で喋る HomePod、マイクロソフトはパートナー各社からコルタナさん入りスピーカーや家電など、ほかのIT大手も続々と参入していることはご存知のとおり。

先行するアマゾンは大きな円筒形スピーカーの初代 Echo を発売したあと、既存オーディオシステムとの接続を前提に広域マイクと音声スピーカーだけを切り出した最安価モデル Echo Dot や、7インチの画面を搭載してビデオ通話や一覧性のある情報も見られる Echo View など、新フォームファクタで着々とラインナップを充実させつつあります。

そうした状況で登場した新 Echo ラインナップのうち、さらに新しい種類なのが Echo Spot。特徴は小型&画面つき。本格的なスピーカーでもある初代 Echo / 新型 Echo Plus はリビングなどに置いて、小さな Echo Spot はベッドサイドの目覚まし時計やデスクの置き時計の置き換えとして、各部屋へEcho買い足しに対応する位置付けの製品です。

そんなに何台も同じ機能の製品を買うのか?と不思議に思いますが、Echo シリーズは自慢の広域マイクアレイで部屋のどこに居ても、音楽を聴きながらでも音声で操作できることが売り。

スマートフォンでも音声アシスタントは使えますが、聞き取ってもらうために手に持って構えたり、ロックを解除する必要があり、Echoのように完全ハンズフリーには向きません (音声スリープ復帰ができる機種もあるものの、マイクはEchoほど高性能ではなく結局近くにないと使えない)。

しかし逆にEchoシリーズは据え置きなので、隣の部屋からは(よほど大きな声か壁が薄くないと)使えません。米国のように家が広く部屋数も多い住宅事情ではなおさら。また Echo シリーズどうしで内線通話やモバイルアプリとの通話、一般電話への受発信もできるため、Echoの便利さに慣れたユーザーほど各部屋に揃えたくなる仕組みです。



というわけで加わった Echo Spot は、直径10cmほどの球体を斜めに切って、直径2.5インチ(約6cm)ほどの円形スクリーンをはめ込んだ形状。スピーカーは1.4インチ径のシングルドライバを搭載します。常時音声コマンドを受け付ける据え置き製品なので、外部に電源が必要です。重さは約420g。

ディスプレイつきEchoとして先行したEcho Show や、今回 Spot と同時にラインナップに加わったリニューアル版 Echo やスマートホームハブ Echo Plusなどはドルビー印の大型デュアルスピーカー内蔵で単体のスピーカーとしてもアピールしていますが、Echo Spot はサイズも小さく、音楽再生もできますが鑑賞向きの位置付けではありません。かわりに、Bluetooth または3.5mm音声出力端子で他のスピーカーに出力もできます。



用途はほかの Echo シリーズと同じく、Alexa と会話インターフェースで音楽の再生(各種ストリーミングサービス対応)、音声でニュースやラジオ、オーディオブック朗読、天気や交通状況やスケジュール、ネット検索や計算・単位換算などAlexaに質問回答、アマゾンで買い物メモや発注、スマートホーム製品と連携してカギやエアコンや照明そのほかの音声操作・自動操作、他の Echo やモバイルアプリ、一般電話への発着信、サードパーティーの「 Alexa スキル」を導入して出前や各種ネットサービスの音声利用など。

ほかFire TVと連携して、ハンズフリーでテレビのコンテンツ選びや再生操作にも対応します。

また Echo Show に続くディスプレイつきモデルとして、ビデオ通話や、ニュースなどネット動画の再生、見守りカメラやドアモニタや監視カメラの映像フィード確認、音楽の歌詞表示、カレンダーや週間天気など一覧が必要な情報の表示も可能です。

本体色は白と黒、価格は130ドル。米国では2017年12月に発売予定。日本語に対応していないため、日本国内への発送も受付けていません。