By Penn State

アメリカの重力波望遠鏡「LIGO」と、イタリアのピサ近郊に設置されている重力波望遠鏡「VIRGO」のチームは共同で、ブラックホールの合体によって時空が揺れる重力波を検出したと発表しました。

News | Gravitational waves from a binary black hole merger observed by LIGO and Virgo | LIGO Lab | Caltech

https://www.ligo.caltech.edu/news/ligo20170927

今回の検出はVIRGOが稼働を開始して以来初めての検出となっており、観測史上4度目の重力波検出となっています。重力波が観測されたのは、協定世界時刻で2017年8月14日の午前10時30分43秒のことで、LIGOの2機の検出器と、VIRGOの1基の検出器がほぼ同時に「揺れ」を観測しています。この観測は観測日をもとに「GW170814」と名付けられており、すでに(PDF)論文が発表されていました。

今回の重力波は、地球から18億光年離れた場所で太陽の31倍と25倍の質量を持つ2つのブラックホールが合体した際に生じたもの。つまり、18億年前に起こったブラックホールの合体を、いま人類は重力波を通じて知ることができたことになります。合体後のブラックホールは太陽の53倍の質量となり、残る太陽3個分の質量が重力波のエネルギーとして放出されたものと考えられています。

重力波の検出は、アメリカ東部時間で2015年9月14日9時51分に初めての観測に成功しており、今回は通算で4度目の観測となります。今回の検出が画期的なのは、アメリカのLIGOから遠く離れたイタリアのVIRGOでも観測が行われたことで、従来よりも高い精度で重力波の発生ポイントを絞る込むことが可能になった点にあります。研究チームによると、3台の検出によってブラックホールが合体した領域を従来の10分の1に絞り込むことに成功しているとのこと。

いったい重力波とはどういうものなのか、以下の記事ではそのあたりについて詳しく解説しています。

「重力波とは何か?」が約3分でわかるムービー「Gravitational Waves Explained」 - GIGAZINE



LIGOの研究者たちで作る組織「LIGO科学コラボレーション」(LSC)の広報担当で、マサチューセッツ工科大学(MIT)の上級科学研究員であるデービッド・シューメーカー氏は今回の成果について、「これはVirgoとLIGOの協力体制が可能にするネットワークを用いた観測の出発点にすぎません。2018年秋に予定されている次回の連続観測では、週に一回か、それ以上の頻度で重力波が観測されることが期待できる」と語っています。