テレビや雑誌で目にする「パリジェンヌの部屋」は、狭くてものが多くても、どこかシックで洗練された空間というイメージがあります。洗練され、落ち着いた印象なのは、ぱっと見たときに統一感があるから。この「統一感」こそが、フランス式収納のカギ。「なかなかものを捨てられない」という人にこそ試してもらいたい収納ルールです。

パリ在住経験があり、フランス式収納を実践する達人・正林恵理子さんに、憧れの部屋づくりのヒントとなる考え方を教わりました。色や素材、形をそろえれば、ものが多くてもまとまりのある空間に

「色、素材、形のどれかで分類し、そろえると落ち着いて見えます。この分類をきちんとすることがフランス式収納のコツ」と話す正林さん。「カフェやレストランに並ぶ白い食器しかり、マルシェでころんとした根菜類やひらひらした葉物などが形状ごとにまとめて並んでいるのしかりです。こまごまとしてまとめにくいものなら、同じ容器に入れて並べるときれいです」。同じ色のもので統一したなら、そのなかでさらに形やサイズをそろえると、よりバランスがとれます。●同じ量でも、すっきり見えるコツは「統一感」


なーんか、バラバラ…【Before】たとえば食器棚。たとえきちんと収まっていても、色や形状、素材がバラバラに置かれていると、見た目の統一感がなく、ゴチャついて見えます。


きれい〜【After】Beforeと同じ内容を入れ直しただけなのに、すっきりして見えませんか? 色、素材、形ごとに分類して入れ直してみると、落ち着いた美しさになります。どこにも当てはまらないものは、外から見えない奥などに移動させましょう。

さらに実例を見ていきましょう。●色をそろえる

スペースを区切るなどして、色ごとにそろえて置きます。「スペース全体でそろっていなくても、区切ったなかでまとまっていれば大丈夫。濃淡と大きさのバランスを意識して、配色を考えます」。


色をそろえるキッチンで作業台として使っているキャビネットに、普段使いの食器を収納。「白い食器が多いので、こんな感じにまとめています」。色つきの食器は左側に集めています。●素材をそろえる

ステンレス、木、陶器、ガラス、プラスチックなど、素材ごとにそろえるのも、統一感を出すのに効果的。


レンジそばには、ステンレスと木のキッチンアイテムがずらり。「形がバラバラでも、素材ごとにひとつのものとして目が認識するので、まとまりがいいんです。まずは、引き出しの中の木の箸とステンレスのカトラリーを分けてみて。それだけでも、すっきりしたことを実感できますよ」。●形をそろえる

同じ形でまとめると、それだけでかわいさ倍増。またリズムが生まれ、1つだけ置くよりも、ぐっとインテリアに深みが出ます。「細かいもの、うまく分類できないものは、同じ容器に入れ、おそろい感を出します」。外観が同じなら、中がゴチャついても気になりません。


ピックやピンチなどの小物をシンプルなガラスビンに入れて棚に。「バラバラなものも、容器を同じにすることでまとまって見えます」。


洗濯物を干すのに欠かせないハンガーは、同じ形をそろえてまとめて。「形ごとに分けると、見た目も美しく、取り出しやすさもアップします」。


正林恵理子さん●教えてくれた人
【正林恵理子さん】
お菓子づくりを学ぶためにパリに1年間滞在。帰国後、助産師として働きながら、自宅カフェを開き、自作のお菓子を身近な素材でかわいく包むラッピング術を考案。包装作家として活動しつつ、パリのエッセンスを暮らしに取り入れた日々を楽しんでいる。著書に『パリで学んだ部屋づくり』(耷出版刊)など。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>