米国営メディアのボイス・オブ・アメリカは27日、いわゆる慰安婦問題について「主に韓国から」「多くは強制またはだまされてなった」など、韓国の主張を踏襲する記事を発表した。資料写真。

写真拡大

米国営メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)は27日、中国語版公式サイト(美国之声)で、慰安婦や慰安婦像をめぐる問題を紹介する記事を掲載。慰安婦の説明部分では「主に韓国から」「多くは強制またはだまされてなった」など、韓国の主張を踏襲した。

記事は、米国南部のジョージア州や西海岸のサンフランシスコ市に慰安婦像が設置されたことで、米国内で設置された慰安婦像は5つになったと紹介。サンフランシスコは米国の主要都市として初めてで、日本は駐米大使を通じて強烈に反対する立場を伝えたと報じた。

慰安婦についての紹介部分では、「日本が第二次世界大戦中、自国軍人に性サービスを提供するために招集した女性。出身は主に韓国。ただし、日本、中国、インドネシア、フィリピン、台湾からの女性もいた。多くは強制されたかだまされた女性で、人数は20万人の多きに達した可能性がある。ただし、日本の保守派は人数について多くても2万人で、大多数は自らの意思によると考えている」と記述した。

なお、「20万人の多きに達した可能性がある」の部分の原文は「可能多達20万」。中国語の「可能」は、日本語の「可能性がある」に比べて「主張には信じるに足りる理由がある」とのニュアンスが強い。つまり、記事は「人数は20万人」との見方を間違いのない事実とまでは主張していないが、確度の高い情報として論じたことになる。「出身は主に韓国」の部分などと合わせて、慰安婦について韓国から出ている主張を踏襲した書き方と言える。

記事は、米国内において慰安婦像問題をめぐって日系住民と韓国系住民が厳しく対立していることや、松井一郎大阪府知事が25日にハガティ米駐日大使と会談した際に、慰安婦問題に強い関心を示したと伝えた。

松井府知事は25日、大阪市の吉村洋文市長とともにハガティ米駐日大使と会談した際に、サンフランシスコ市における慰安婦像設置に不快感を示し、慰安婦像問題について「朝日新聞のフェイクニュースで世界に間違った情報が流れた」などと説明。サンフランシスコ市の慰安婦像は中国系民間団体が韓国系団体の協力も受けて寄贈したもので、吉村市長は同日、「サンフランシスコ市が団体からの慰安婦像の寄贈を受け入れることになれば、(大阪市はサンフランシスコ市との)姉妹都市の関係を解消する」と述べた。

ボイス・オブ・アメリカは1942年に活動を開始した米国国営の国際放送局。主に米国と対立する国に対して米国の主張や長所を伝える宣伝用メディアとして機能してきた。現在は多くの言語によるウェブサイトも開設している。(翻訳・編集/如月隼人)