CDのミリオンヒットが続出していた20年ほど前に比べ、音楽業界を取り巻く環境は厳しい。メジャーデビューできるアーティストは年間300人程度と言われているが、その中でも長年活躍する歌手はほんの一握り。

メジャーでのCDデビューも選ばれたアーティストしかできない状況の中で、テレビ出演はなおさら難しいのが現状だ。

結成10年目を迎え、着実にステップアップをしながら“CMデビュー”を飾った音楽グループがいる。東京・蒲田で生まれた4人組「シクラメン」だ。

カラオケ好きのリーダーが弟を誘って結成

シクラメンは2008年頃に結成。リーダーのDEppaが、隣の部屋でゲームをしていた弟の「肉だんご」と、その親友の「桃紅茶」を誘ったのが始まりだった。のちにトラックメイカーの「電球」が加入して現在に至っている。

最初のうちは遊びでやっていた音楽活動だったそうだが、ライブを開き、1人、2人とファンができるにつれ、どんどん音楽にのめり込んでいったそうだ。

特に嬉しかったのはファンの人がグループ名を呼んでくれた瞬間と、DEppaは語る。

この人たちのためであれば、ライブ会場にファンが1人とか2人とかいないような状態でも歌わなきゃと思っています。この思いはデビュー当初から変わっていません。

リーダーのDEppa

メジャーデビューしステップアップしたけど…

地道に活動を続けた結果、彼らは2011年にシングル「僕の宝物」でメジャーデビューを飾る。

音楽活動はインディーズだとお金にならないことがほとんど。最初は両親にも「遊びでやってるの?」と言われていたが、メジャーデビューを機に音楽をやっていくことをやっと認めてくれたそうだ。

シクラメンは、ライブ後に会場に残るファンとの交流を大切にしており、ファンとの距離が近いアーティストとして知られている。そのせいか、ファンからの声援がちょっと違うらしい。

普通、ファンの人って僕たちに嬉しいことがあったら『やったね』って一緒に喜んでくれるじゃないですか?

でも僕たちのファンって『よかったね』や『安心したよ』といったことを言ってくれる人が多いんです。ファンの人が親戚のような距離感で僕たちのことを心配してくれるのも、僕たちならではなんですかね。普通の喜び方と違うと思うんですけど、ファンの人たちに感謝しています。

ついにテレビCM出演!

今回、地道に音楽活動を続けた結果決まったテレビCMへの出演。CMではメンバーがカッパの格好をして、エステーの除湿剤「ドライペット」を紹介する。

CM発表は、岩手県盛岡市のライブ会場で行われた。同県遠野市にかっぱ伝説があることから、この地で発表を行うことになったそうだ。

アンコール時にカッパの格好をした電球が登場。

CM出演を自ら祝い、ドライペットをライブ会場で配った。

最後に商品を持ってパチリ。

テレビCMについて、DEppaは「10年間音楽を続けさせてもらって、CMに出られる日が来ると思っていなかったというのが正直な感想です。CMって俳優さんが出てるイメージでしたけど、かっぱの格好をしてCMに出演するのも僕ららしいと思います」と語った。

実は、DEppaは小さい頃に母親にカッパと言われていたことがあるらしく「今回にキャラクターとして本当にカッパになったこともなんだか嬉しいんですよ。母親も喜んでくれていると思います」とのことだった。

結成10周年、思わぬ形で成長した姿を家族に見せられた今回のCM。気になった人はぜひチェックしてほしい。