悲観的に語られることが多い少子高齢化社会ですが、大きなビジネスチャンスもあるようです。無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では著者で現役コンサルタントの梅本泰則さんが、どの世代よりも健康でいたいという思いが強いシニア世代をターゲットにしたスポーツショップ運営法を、具体的に記しています。

シニア市場を狙う

もう6年以上も前になりますが、当メルマガ第250号では「シニアをお客様に」というテーマでお話をしました。

● シニアをお客様に

その時、シニアを対象にしたスポーツショップを作ろうというのが骨子でした。しかしその後、シニア対象のスポーツショップが出来たという情報は入ってきていません。なかなかむずかしそうですね。

とはいえ、シニアの人口はますます増えていきます。人口の多い市場を狙うのは、ビジネスの常道です。総務省の資料によれば、2015年の65歳以上の人口は約3,350万人います。その今後の人口予測は、次のようです。

2020年:3,610万人2025年:3,660万人2030年:3,680万人2035年:3,740万人2045年:3,860万人

一方、15〜64歳の人口は、2015年の7,630万人から2045年には5,350万人となり、0〜14歳の人口は2015年の1,590万人から2045年1,010万人と、いずれも減少していく予想です。シニア市場の大きさが分かりますね。

そこで、シニアの人達について考えてみましょう。何といっても、シニアの人達が最も関心を持つことは「健康でいたい」「若々しくありたい」ということではないでしょうか。そのために、スポーツは大きな役割を果たすことができると思うのです。

シニアの人達が求めること

先日、こんなことがありました。60代後半で、今でも元気にテニスをしている知人がいます。学校を卒業してからも、週に一度テニスを楽しんでいるスポーツマンです。ところが久しぶりにお会いしたときに、足を引きずっています。テニスをしているときに、膝を痛めてしまったそうです。

やはり、日頃から鍛錬をしている人でも年齢には勝てません。知人はあらためて自分の年齢を思い知らされたそうです。自分が思っている以上に体は動かなくなっています。あまりスポーツをしていないシニアなら、なおさらです。

スポーツショップが、このようなシニアを対象としたときどのようなことを心がければいいのでしょうか。当然、元気な若いスポーツマンを相手にするときと同じではいけません。「第250号 シニアをお客様に」で、シニアの人達の特徴を次のようにあげました。

病気や健康に大きな関心がある。高齢者だとか、老人だとか、言われたくない。気に入らなければ、さっさとやめる。一度決めたら、なかなか乗り換えない。社会や人とのつながりを求める。意外とネットを活用している。

これらは、6年前も今も大して変わってはいないでしょう。そして、一番の関心事は「自分の健康」です。ですから、シニアの人達が集まる場所では必ずと言っていいほど、「健康」や「病気」のことが話題になります。ときには、お互いの病気自慢が始まることも。健康でいたいという気持ちは、どの世代よりも強いのです。

あなたのお店は、そんなシニアの人達をサポートできるスポーツの用具やノウハウを提供することができます。そうすれば、シニアのためのスポーツショップは繁盛するはずです。

また、繁盛のヒントはそれだけではありません。実は、「健康」以外に、もっと重要なシニアの関心事があります。お気づきでしょうか。それは、「社会や人とのつながりを求める」ということです。

シニアに求められるお店

シニアの人達は、意外と社会や人とのつながりを持っていません。特に、サラリーマンとして定年まで働いた人はそうです。ですから、「定年後」という本が売れるのでしょう。

ということは、シニアを対象にしたお店を作るときは、その「つながり」を意識した店にすることです。そのためには、シニアの人達が集まることのできるスペースをお店の中に作ればどうでしょう。お茶を飲みながら、新しい人とのつながりができる場所です。

そこは、ただ集まってしゃべるというだけではありません。お互いのことを発表する機会を設けます。例えば、「私のスポーツ自慢」とか「70歳の私が心がけている運動法」というように、なるべく健康やスポーツに関する話を1時間くらいしてもらいます。シニアの人達は、自分の人生を話したくてたまりません。それによって、人とのつながりも強くなります。もちろん、発表会の集客や設営準備はお店の役目です。

また、スポーツショップとしてはそれだけではいけません。シニアの人達に役に立つ情報を、セミナーのような形で行います。例えば

スポーツで膝や腰のけがをしない方法自分の体力年齢を知ろう正しい栄養の採りかた疲れをとるスポーツグッズ正しいウオーキングの仕方

といったものです。講師は、それなりに知識や実績のある人に依頼します。スポーツショップがこの手の人を探すのは簡単です。こんな講演やセミナーが定期的に行われるお店にすればきっとシニアの人達に喜ばれることでしょう。

さらに付け加えておきますと、シニア対象のお店では、シニアの販売員も採用されると良いと思います。やはり、自分の気持ちが分かるお店の方が、買いやすいからです。

いかがでしょうか。シニア対象のスポーツショップ。一度ご検討ください。そして、お店が出来たら私までご連絡ください。

■今日のツボ■

65歳以上の人口は、今後増え続ける。スポーツショップとしてシニアの人達の「健康」をサポートする。「つながり」を意識したお店にできれば、なお良い。

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出典元:まぐまぐニュース!