チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第2節。ドルトムントはレアル・マドリードに1-3で敗れ、これでCLは2連敗となった。


レアルに完敗したドルトムントのオーバメヤン、香川真司、ユリアン・ヴァイグル

 ブンデスではここまで6試合でわずかに1失点だというのに、CLではトッテナム戦(1-3)に続いて2戦連続の3失点。組分けの抽選で想定された序列として、レアルに次いで2位突破を狙うはずのドルトムントだったが、2連勝のトッテナムを追いかけなくてはならない立場になった。

 CLのレギュレーションでは、勝ち点で並んだ場合、並んだ当該チーム同士の対戦での勝ち点、得失点差で競うことになる。ドルトムントが決勝トーナメントに進出するためには、第3節、第4節で、レアルがトッテナムに連勝することを願いつつ、ドルトムントはアポエルに2連勝し、続くホームでのトッテナム戦に1-3を上回る結果で勝つしかない。ピーター・ボス監督が「レアルとトッテナムの試合に注意しながら、アポエルとの2試合が重要になる」と言うのはそういった意味だ。

 ドルトムントにとっては今季初めての完敗と言っていいだろう。レアルは個のクオリティではるかにドルトムントを凌駕していたが、チームとしての戦術も明快だった。

 ムダなことは一切せず、クリスティアーノ・ロナウド、ガレス・ベイルの力を活用したカウンターで、攻めるべきときに攻める。ドルトムント守備陣はレアルの高速カウンターの精度とスピードに圧倒されるばかりで、下がりながらのディフェンスでは、CBがバランスを崩して転んでしまうようなシーンも見られた。

 攻撃陣も、後半9分にオーバメヤンが一矢を報いたのが精一杯。パッと見で伝わってくる雰囲気、オーラのような抽象的な力関係でも、圧倒的にレアルが上だった。

 ボスはトーマス・トゥヘル前監督時代の記憶を払拭したかったのだろう。トゥヘル時代のドルトムントといえば、バイエルンやレアルといった強豪との試合になると徹底的に守備的になった。そして基本的に”相手ありき”のフォーメーションや戦術を敷くことに、ドルトムントの選手たちはフラストレーションを募らせた。ドイツ杯で優勝した以外は結果もついてこなかった。

 ボス監督は今回のレアル戦でそんなイメージから脱却し、普段通りに力試しをしたいと考えていたようだ。出場機会はなかったが、香川真司はこの試合の前に次のように語っていた。

「どんな相手でも主導権を握るのが今の監督のやり方。ホームでの試合はさらにそれを徹底すると思う。そこで自分がどこまでやれるのか楽しみです」

 香川と同じように考えていた選手は少なくないはずだ。つまり、ある意味でドルトムントもこの一戦に明快な意図を持って臨んだわけだ。だがその意図はレアルによって粉砕された。主導権も握れなかった。試合後のボス監督は「完全に負けていた」と、完敗を認めるしかなかった。

 ブンデスのバイエルン戦を含めて、今後、ドルトムントは強豪チームにどう立ち向かっていくのか。指揮官のビジョンも試されることになりそうだ。

■海外サッカー 記事一覧>>