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兼職・兼業が禁止されている司法修習生に、給与相当額を支払う「給費制」を廃止したのは違憲に当たるなどとして、弁護士らが国を相手に争っていた裁判の判決が9月27日、東京地裁であった。1人1万円などを求めていたが、請求は棄却された。

訴訟を起こしたのは、2011年11月に修習を開始した新65期の弁護士ら116人。給費制は、財政負担軽減などの理由でこの年に廃止され、無利息の「貸与制」に移行された。給費制は2017年11月から復活するため、原告らを含む65〜70期までは給費を受けられなかったことになる。

原告らは憲法の平等原則に反するなどと主張したが、東京地裁は、不利益があったことは否定できないが、立法府の裁量の範囲であり、憲法違反には当たらないと判断した。

給費制をめぐっては、原告を含む65〜67期の弁護士ら約400人が全国7つの裁判所で計8つの裁判を起こしている。この日は広島地裁でも初めての判決があったが、同じく請求が棄却され、連敗スタートとなった。直近では9月29日に大分地裁で判決が言い渡される(67期訴訟)。

判決後の記者会見で、東京で行われた裁判の原告の一人・石島淳弁護士は、「『不利益は否定できない』というが、そこにどう手を差し伸べるかが問われていたのではないか」とコメント。不利益を是正しようとしない、国や裁判所を批判した。

全国の裁判全体の弁護団長を務める宇都宮健児弁護士は、「立法府の裁量権を大幅に認めており、三権分立における、司法の役割をかなぐり捨てた判決ではないか」と述べ、控訴する意向を明らかにした。

(弁護士ドットコムニュース)