(写真=Instagramより)

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北朝鮮による核実験や相次ぐ弾道ミサイルの発射が、朝鮮半島での戦争勃発に対する懸念を広めている。

韓国では北朝鮮をめぐる日本やアメリカ政府の動向が連日報道されており、ゴールドバーを買い込んで有事の際に備えようとする人たちも登場した。

元アメリカ空軍准将だったロブ・ギヴンズ(Rob Given)は、25日に掲載された『Los Angeles Times』とのインタビューで「米国防部は、朝鮮半島で戦争勃発の際、核兵器を使わなくとも毎日2万人の死亡を推定している」とコメントし、危機感を募らせている。

そんな中、10月の頭からは日本のお盆にあたる秋夕(チュソク)休みに突入するのだが、秋夕の贈り物として今年新しく浮上したのが、「生存リュック」と呼ばれる非常用の持ち出し袋である。

『聯合ニュース』によると、ソウルの某会社では生存リュックを秋夕ギフトとして配ったという。戦闘糧食、使い捨て毛布、マスク、救急箱、携帯用ラジオ、カイロなど15点の防災グッズ入りのリュックをもらった社員らがSNSなどに紹介し、話題になったのだ。

SNSにも生存リュック関連投稿が増加

同会社の社員は聯合ニュースとのインタビューで「最初は呆然としたが、たまにニュースを見ながら“本当に戦争が起きたらどうしよう”と心配することもあるので、持っていて損はないと思った」と感想を述べている。

また、ネット民からも、「印象にも残るし、今の国家情勢に合わせた贈り物。社員思いの良い会社だ」「戦争が起きなければ、キャンプで使えるから悪くない」「自分で買うのはちょっと勿体無い気がするから、もらえるとありがたいよね」といった意見が寄せられた。

9月3日に北朝鮮が6回目の核実験を行って以来、SNSでは生存リュックの写真や、生存リュック作りに対する注意を促す投稿が多く見られる。

昨年慶州(キョンジュ)付近で発生したM5.8の地震に加え、戦争勃発の危機を募らせている今、生存リュック作りを真剣に考える人が増えているのだろう。

とある防災グッズメーカーは「最近、生存リュックの売上がいつもより30〜40%アップしている」そうで、公務員の間では“核戦争”に備えて防毒マスクを購入する人も多いとか。

安全対策に鈍感で、“安全不感症”とも言われる韓国ではあるが、さすがに戦争の危機を煽られると気を引き締めざるを得ないのかもしれない。

ただ、生存リュックを贈り、贈られるからといって悲壮な雰囲気が漂うわけではない。

実際のところ、ネット上では金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を広告モデルに立てた商業広告や、北朝鮮のミサイル発射を嘲弄する動画もあり、「いつもの行事」という平穏な反応も多数だ。

(参考記事:金正恩氏が商業広告のモデルに!! 北朝鮮の核実験にも“平穏すぎる”韓国

いずれにせよ、戦争への恐怖と隣り合わせで暮らせねばならない韓国。一刻も早く朝鮮半島に本当の平和が訪れることを願うばかりだ。

(文=S-KOREA編集部)