「ツイッターに日馬富士について、『横綱としていかがなものか。もう潔く引退してほしい』と書き込んだ途端、『冗談じゃねぇ! お前こそ落語家を引退しろっ!』って、返信が山ほど返ってきちゃってね」

 こう苦笑するのは、好角家としても知られるヨネスケ師匠(69)。

「今場所、横綱が十日目で早くも4敗、しかも金星を4個も配給ですからね」

 相撲を題材とした創作落語を手がけたこともあるというから、師匠の知識と愛情の深さはわかろうというもの。ヨネスケ師匠は、「今一度、“横綱の権威” というものを考えてほしい」と、3つのエピソードを紹介。

「第41代横綱・千代の山は、1953年に2場所連続途中休場。責任を感じて『大関の地位からやり直させてほしい』と、協会に直訴したのです。

 第44代横綱・栃錦は、1960年に連続で優勝、準優勝したにもかかわらず、翌場所で初日から連敗を喫すると、きっぱりと引退。

 第50代横綱・佐田の山も2場所連続で優勝したが、翌場所の1968年、序盤2勝3敗と不振に陥ると、こちらもあっさり引退しました。

 横綱の権威とは、こういうものなんですよ。私らの世代は、こんな横綱を見て育ってきたものですから、今の相撲には不甲斐なさを感じています」

 それゆえの苦言なのである。

「怪我が多い原因は『目方が重い』、このひと言に尽きます。大鵬を見て『デカい!』と驚いたものですが、140キロぐらい。栃錦や初代若乃花は120キロあるかどうか。日本人力士の理想的な目方は140キロ程度だそうです。 それが170キロ、180キロだとかね、どだい無理な話ってもんですよ。

 目方が増えて動きが緩慢になり、近ごろの決まり手ときたら、押し出しや寄り切り、突き出しばかり。呼び戻し、はりま投げ、やぐら投げなどの大技は、めったにお目にかからなくなった。今場所、阿武咲や貴景勝らが頑張ってくれたのが唯一の救いですよ」

 優勝争いはカド番大関の豪栄道が引っ張ったが、やはり今場所の主役は、若手の伸び盛りの力士たちだろう。おっさん力士が “土俵外” に追い出される日は近い?

(週刊FLASH 2017年10月10日号)