写真撮影/藤原葉子

写真拡大 (全11枚)

今や日常の足としても使われる「ロードバイク」や「クロスバイク」。大切な愛車だけに、部屋に飾っておきたいという人も少なくないだろう。
とはいえ、これだけ存在感のあるアイテムを違和感なく、かつ、カッコよく部屋に馴染ませるにはコツとセンスが必要そう。そこで、インテリア写真共有サイト「RoomClip」で見つけたオシャレな“自転車部屋”にお住まいの方々に、ロードバイクをディスプレイするポイントを聞いてみた。

赤と黄色でまとめた、木の温もりを感じるDIYウォール

まずお話を伺ったのは、昨年上京したばかりだという黒田さん。会社では自転車部に所属。サイクリングのほか、カメラやキャンプと多彩な趣味を持つ。そんなアクティブな彼女のお部屋がコチラだ。

【画像1】趣味のアウトドア用品や工具などを壁一面にディスプレイ。木の温もりが引き立つように、照明は暖色系のものをチョイスしている(写真撮影/藤原葉子)

自転車のデザインに合わせ、赤と黄色をキーカラーにまとめられた黒田さんのお部屋。もともと寝室だった場所を模様替えし、自転車専用ルームに仕立てている。

【画像2】DIY好きでもあるという黒田さん。日常的に使う工具もオシャレにディスプレイされている(写真撮影/藤原葉子)

自転車や工具を飾る壁も手づくりとのこと。賃貸物件のため、部屋を傷つけない範囲でカスタマイズを行ったという。

「壁に穴を開けないようにディアウォール(※突っ張り棒のように、床と天井を固定する木材)で柱を建て、その柱に板を打ち付けたり、有孔ボードを取り付けてディスプレイ用の壁をつくっています。自転車は板の壁に取り付けた専用のバイクハンガーに掛け、前輪をJ型の金具を使って固定しました。専用の部品ではありませんが、たまたまホームセンターで使えるものがないか物色しているときに思いついたアイデアですね。幅をとる自転車をぴったり壁に固定することでスペースも確保できるので、快適ですよ」

【画像3】J型の金具を上手に使い、車輪をしっかり固定(写真撮影/藤原葉子)

【画像4】合計4本のディアウォールを活用し、壁を傷つけずに壁面収納を造った(写真撮影/藤原葉子)

とはいえ、DIYの心得がない人にはなかなかハードルが高そうだ。ビギナーはまず、何から始めればいいのだろうか?

「まず、簡単なラフ画や設計図を書いてみるといいと思います。頭の中のビジョンを整理し、必要な工具やパーツを把握できますよ。あとはホームセンターで材料を買ってつくるだけ。棚や壁をつくるときは必要なパーツの寸法を測っておき、ホームセンターで加工してもらうとラクちんですよ」

【画像5】こちら、黒田さんが書いたラフスケッチ(写真撮影/藤原葉子)

ちなみに黒田さん、晴れの日はサイクリングに出かけ、雨の日は自転車部屋のDIYを楽しんでいるそう。現在、2台目のロードバイクのディスプレイ方法を模索中なのだとか。

天井つり下げのピストバイクが目を引く、遊び心あふれる趣味空間

続いて、一軒家に家族と暮らす田口さん。仕事部屋、趣味の隠れ家、子どもと遊ぶ空間を兼ねる「多目的ルーム」に自転車をディスプレイしている。

【画像6】遊び心が詰まった2階の多目的ルーム。ボルダリングで昇り降りできるのもユニークだ(写真提供/田口さん)

天井から吊り下げられたピストバイクが印象的なこちらの空間。理想はアメリカの「ポートランドの日常」だという。

「ポートランドが好きでよく旅行するのですが、あの街は自転車がライフスタイルの一部として溶け込んでいるんですよ。そこで、ポートランドの街並みやカフェ、サイクルショップを意識して空間をデザインしています。目指しているのは、当地のようなつくり込み過ぎない自然体のカッコよさ。あとはRoomClipをはじめ、自転車ありきでかっこいい空間づくりをしている画像等を参考にしつつ、部屋に合うアイテム、廃材やグレーチングなども使ってカスタマイズしています。北欧系の部屋づくりが好きだった妻も気に入ってくれていますね」

【画像7】吹き抜け部分にはハンモックがかけられ、1階からも自転車が見える(写真提供/田口さん)

なお、かっこよくディスプレイするコツは「色味の統一」、そして「バランス」なのだとか。

「僕の自転車はオフホワイトだったので、元々の壁紙の色とマッチしました。でも、赤や青の車体だとたぶん合わないと思うので壁紙の色を変えていたと思います。あとは空間全体のバランスを意識して配置することですね。今は脚を怪我して乗れなくなってしまったので、あえて高い位置に吊り下げ、“見せる”ことに重きをおいています」

【画像8】奥の壁のディスプレイは気分によって模様替えするそう。小物やスニーカーも好きで、他にも飾りたいものが山ほどあるのだという(写真提供/田口さん)

「ハンモックに揺られながら、自転車を眺めている時間が好きなんです」と田口さん。落ち着きとワクワクを兼ね備えた空間で過ごす時間が、何よりのリフレッシュになっているようだ。

スモーキーグリーンでビンテージ風に仕上げた玄関ディスプレイ

最後はDIY好き主婦の河合さん。なお、自転車は夫の趣味。外に置くと盗難が心配、かといって中だと邪魔になる。悩んだ末、インテリアを兼ねて玄関にディスプレイすることにしたという。

「まず、ディアウォールで両サイドに柱を立て、細い板を何枚も貼り付けて壁をつくりました。そこに専用のアームを設置して自転車を固定しています」

どうやら、「固定派」と「吊り下げ派」に分かれる模様。こちらは1人目の黒田さんと同じ「固定派」だ。

「木の加工やペイントも自分でやりました。慣れれば2日もかからずできると思いますよ」

【画像9】味のある、ビンテージ風のデザインに仕上げている(写真提供/河合さん)

玄関にディスプレイする場合の注意点も教えていただいた。

「狭い玄関に自転車を飾る場合、どうしても圧迫感が出てしまいます。そこで、自転車の真下に靴箱をつくり、効率よく空間を使うとともに、存在感のある自転車が孤立して見えないよう工夫しました。自転車と靴箱の他には余計なものを置かず、ゴチャゴチャしないように心がけています。色は私が好きな『スモークグリーン』でそろえ、統一感を出しました」

【画像10】下駄箱も手づくり。自転車のディスプレイ棚とテイストを揃えた(写真提供/河合さん)

なんとも見事な出来栄えだが、カッコよく仕上げるコツなどはあるのだろうか?

「最初は真似から入ることじゃないですかね。それこそRoomClipなどに公開されているディスプレイを参考にしたり、ショッピングモールなどの自転車ショップでロードバイクがどう飾られているかを研究するといいと思います。でも、ただ真似るだけだと楽しくないので、そこに自分の好きなテイストを味付けするなど、オリジナリティを加えられると素敵なレイアウトに仕上がると思いますよ」

というわけで、三者三様の自転車部屋をご覧いただいた。それぞれテイストは異なるが、どれもカッコよく、真似したくなるディスプレイではないだろうか。
今回3人にお伺いしたポイントをまとめると

・ディアウォールを上手く使うと、壁を傷つけずに自転車を固定できる
・ホームセンターで買えるL字型の金具は、車輪を固定するのに便利
・壁面収納を自作する場合は、パーツの寸法を測り、ホームセンターで加工してもらうと楽ちん
・最初にラフスケッチを描くと、本当につくりたいものや必要な材料が整理できる
・暖色系の照明を使うと、木の温もりが引き立つ
・自転車のカラーに合わせて壁紙の色や配置する小物をチョイスする
・空間全体のバランスを考慮し、壁に固定するのか、天井から吊り下げるのか決める
・インターネットやリアル店舗で気になったディスプレイを真似つつ、自分好みのテイストに味付けする

上記をふまえ、自分なりの自転車ディスプレイにチャレンジしてみてはいかがだろう?

●取材協力
RoomClip
(小野 洋平(やじろべえ))