サガン鳥栖のDF吉田豊【写真:Getty Images】

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対人プレーで圧倒的な存在感。サガン鳥栖のSB

 2018年ロシア・ワールドカップの出場権を獲得した日本代表。10月6日にニュージーランド代表、10月10日にハイチ代表との試合を迎える。この2試合に臨む日本代表メンバーは9月28日に発表されるが、新戦力の台頭はあるだろうか。今回は、Jリーグでプレーする選手のうち、2017年に入りハリルジャパンに招集されていない選手のなかから、日本代表に推薦したい10選手をピックアップする。

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吉田豊(よしだ・ゆたか/サガン鳥栖)

 1990年2月17日生まれ。小柄な体に特大のパワーを秘めるサイドバック。粘り強いディフェンスが持ち味で、相手に向かっていく闘志が魅力。馬力のあるランニングで攻撃を活性化させることもできる。マッシモ・フィッカデンティ監督が指揮を執る鳥栖は守備戦術が構築されており、吉田もイタリア人監督から様々なものを吸収している。

 今シーズンのリーグ戦は23試合に出場。主力として稼働中だ。ハリルジャパンの左SBは長友佑都がファーストチョイスで、右SBと兼任の酒井高徳もドイツでプレーする実力者。彼らの牙城は高いが、序列を崩すだけの力はあるのではないか。

攻撃の第一歩にもなれるDF。東京ヴェルディ仕込みの技術力

高橋祥平(たかはし・しょうへい/ジュビロ磐田)

 1991年10月27日生まれ。対人の強さを活かしたハードなマークで相手から自由を奪う。身長180cmとディフェンダーとしては大柄ではないものの、空中戦でも強さを発揮する。前でボールをカットするのが上手いが、ただクリアするだけではない。インターセプトしたボールをそのまま味方のつけ、攻撃の第一歩になれる。東京ヴェルディ仕込みの技術力も光り、細かな繋ぎもお手の物でビルドアップも安心して見ていられる。

 また、サイドバックでもプレーできる。タッチライン際をオーバーラップしてクロス、というイメージは薄いものの、持ち前の守備力でサイドに蓋をしてくれるはずだ。磐田では3バックでも4バックでもすぐさま順応し、左右どちらでも問題なく戦うことができる。

サイドでの突破力に持ち味。左足からのクロスは絶品

松原后(まつばら・こう/清水エスパルス)

 1996年8月30日生まれ。J1残留争いを戦う清水にあって、松原の存在は一つの光だ。チームの攻撃の起点となり、サイドから果敢に勝負を挑み精度の高いクロスを上げる。怖いもの知らずな一面も長所で、どんな相手にも怯むことのないメンタリティは素晴らしい。

 攻撃面での特徴はスピードを活かしたオーバーラップではなく、自身がボールを持った時の仕掛けだろう。ストライドの大きな走りでピッチを跳ねるように前進していく。ボールを操るのも上手く、技巧と力強さを兼ね備える。

 SBではあるが、清水は左サイドを攻撃のホットスポットとしており、松原はそこまで戻ってこないシーンも見られる。このポジションは守備が第一という原則を考えればマイナスだが、それを差し引いても魅力的な攻撃力を有する選手だ。

期待の若手CB。U-20W杯を経験、左利きであることも魅力

中山雄太(なかやま・ゆうた/柏レイソル)

 1997年2月16日生まれ。好調の柏を支える守備の要は、日々成長を遂げている。左利きのセンターバックという点にも希少価値があり、彼が順調に階段を登っていることは日本サッカー界にとっても喜ばしい事実だろう。リーダーシップも兼ね備え、そのパーソナリティも魅力だ。

 もちろん成長の余地はあるが、勢いを本物の力に変えて突き進む柏の中で彼もまたプレーヤーとしての価値を高めている。90年代生まれのCBでは昌子源がハリルジャパンの主力級へと駆け上がり、植田直通、三浦弦太といった若き才能も継続的に選出されている。その中に中山の名前が加わったとしても、誰もが納得するだろう。

今季は獅子奮迅の活躍。ジュビロ磐田で覚醒中のMF

川辺駿(かわべ・はやお/ジュビロ磐田)

 1995年9月8日生まれ。広島の誇る国内最高峰のアカデミーで育ち、名波浩監督率いるジュビロ磐田で覚醒中の俊英MF。正確な技術と攻撃性で磐田を支えるボランチは今シーズン、試合を重ねるごとに存在感を強め、今やチームに欠かせない選手となった。機を見たフリーランニングでチャンスを演出し、実際にリーグ戦4得点を挙げている。

 元日本代表10番・中村俊輔らレベルの高い選手たちとプレーすることで飛躍的な成長を遂げた。本職はボランチだが、より高い位置でもクオリティを発揮できる。今回の代表戦はテストの意味合いも強いはずで、ぜひ試してほしい選手である。

トップ下コンバートで確変したロンドン五輪代表MF

山村和也(やまむら・かずや/セレッソ大阪)

 1989年12月2日生まれ。C大阪のユン・ジョンファン監督に見出され、トップ下として開眼した大型MF。守備的なポジションでプロ入りしたが、桜の軍団では相手ゴール前に近い位置でセンスを発揮している。1トップの杉本健勇との相性も良く、共にターゲットにもなれるため攻撃のバリエーションも増える。

 8月のリーグ戦で負傷。左膝内側側副靭帯損傷で離脱を余儀なくされたが、現在は戦列に復帰している。チームは絶好調とは言えないが、終盤戦で再び強さを発揮する上で山村がピッチにいることは大きいだろう。今季のパフォーマンスからすれば、ハリルジャパンに選出されてもおかしくはない。

首位・鹿島で存在感。攻撃の潤滑油になるMF

土居聖真(どい・しょうま/鹿島アントラーズ)

 1992年5月21日生まれ。優勝争いをリードする鹿島で、リーグ戦ここまで26試合に出場している土居。左サイドハーフや前線で力を発揮。相手の間をすり抜けていくドリブルも魅力だが、周囲との連係から決定的な仕事を果たすことができる。今季はまだ2得点と数字はついてきていないが、チームにとって重要な存在であることは間違いない。

 ハリルジャパンが【4-3-3】のシステムで戦うとすれば、土居が争うのは左サイドのアタッカーだろう。独力でゴールへ突き進むタイプではないものの、コンビネーションからチャンスを作れる土居のような選手がいると、バリエーションも増えるはずだ。

得点ランキングトップを走る浦和のエースFW

興梠慎三(こうろき・しんぞう/浦和レッズ)

 1986年7月31日生まれ。今シーズンのJ1リーグでここまで17ゴールを挙げ、得点ランキングトップを走る。ボックス内での抜け目ない動きからワンタッチでゴールを陥れる、国内最高峰のストライカー。

 正確なポストプレーも一級品で、密着されたとしても巧みにボールを繋ぐことができる。さらに、相手の圧力を逆手にとるターンで置き去りにもできる。鹿島アントラーズ時代は裏へ抜け出すスピードが注目されていたが、現在もその特徴は残しつつよりスケールの大きな選手へと進化した。チームで結果を残した選手が呼ばれるのが代表チームであれば、興梠は間違いなくその選考対象となるはずだ。

右サイドで異彩放つ。柏が誇る快速アタッカー

伊東純也(いとう・じゅんや/柏レイソル)

 1993年3月9日生まれ。柏が誇る快速アタッカーは今シーズンもチームで異彩を放つ存在だ。水を得た魚のようにピッチを疾走し、相手を蹴散らしていく。周囲での連係からゴールに迫るプレーも身につけ、前線で輝きを放っている。自らの突破だけでなく、逆サイドからのクロスに頭で合わせるなどゴール前で力を発揮することもできる。

 ハリルジャパンではサイドの選手にも得点能力が求められるが、伊東もその役割をこなすことができるはずだ。今シーズンはここまで全試合に出場。5得点にとどまっているが、今後の伸び代に期待の選手だ。

川崎Fで躍動。抜群のシュートセンスもつアタッカー

阿部浩之(あべ・ひろゆき/川崎フロンターレ)

 1989年7月5日生まれ。今シーズンから加入した川崎Fで躍動する阿部。ハードワークで守備に貢献したかと思えば、生粋の点取り屋のようなゴールセンスでネットを揺らす。川崎Fでは瞬く間に主力選手となり、攻撃面で新たな彩りを加えている。

 狭いスペースに侵入しても技術とスピードを落とさず決定的な仕事ができる。冷静さも併せ持っているから局面で正しいプレーを選択でき、相手にとっては非常に厄介な存在だ。ハリルジャパンではトップ下で試してみる価値があるのではないか。

text by 編集部