アストロズのホセ・アルトゥーベ【写真:Getty Images】

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セーフティーバントで驚異のタイムを記録、今季MVP候補が快足ぶり披露

 アストロズの「小さな巨人」ホセ・アルトゥーベ内野手が“記録的”なスピードで本拠地を沸かせた。

 24日(日本時間25日)のエンゼルス戦。4-4の同点で迎えた5回に1死走者なしで打席に立ったアルトゥーベが、セーフティーバントを試みた。一塁方向へ絶妙に転がすと、あっという間にトップスピードに乗る。一塁手クロンが処理したものの、捕球したときにはアルトゥーベはすでに一塁ベースの目前。エンゼルス守備陣はほぼ何もできず、内野安打となった。

 このバント安打での一塁到達速度が驚異的だった。MLBの解析システム「スタットキャスト」によると、アルトゥーベのスピードは時速32.8キロを計時。本塁から一塁までのタイムは3.33秒で、スタットキャストの計測史上最速記録を更新したという。

 スタットキャストは毎年、一塁到達タイムの平均速度を発表している。今年4月にMLB公式サイトで紹介された昨シーズンのトップ5は、以下の通り。

1、ビリー・バーンズ外野手(ロイヤルズ)3.83秒
2、ディー・ゴードン内野手(マーリンズ)3.86秒
3、ビリー・ハミルトン外野手(レッズ)3.89秒
4、ケビン・キーマイヤー外野手(レイズ)3.94秒
5、イチロー(マーリンズ)3.94秒

 42歳シーズンだったイチローが5位に名前を連ねていることが大きな話題となったが、どれも3秒台後半。もちろん、他の選手の平均値とアルトゥーベの1度のタイムを単純比較することはできないが、3.33秒は間違いなく驚異的だ。

 ここまで打率.348、81打点、24本塁打、32盗塁と圧倒的な成績を誇り、MVPの最有力候補と見られているアルトゥーベ。守備力も兼ね備えた167.6センチの「小さな巨人」は、輝きを放ち続けている。(Full-Count編集部)