デュッセルドルフに移籍した宇佐美 photo/Getty Images

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今夏アウグスブルクからブンデスリーガ2部のデュッセルドルフにレンタル移籍をしたFW宇佐美貴史は、早くもチームを盛り上げる中心的選手の1人になっている。宇佐美はデビュー戦となったウニオン・ベルリン戦で右足のアウトサイドで合わせる形からゴールを奪うと、23日のザンクト・パウリ戦ではコーナーキックのこぼれ球に反応して目の覚めるような強烈ボレーシュートを叩き込んだ。チームも2部で首位をキープしており、前線に宇佐美を加えた効果は大きい。

影響はピッチ内だけではない。デュッセルドルフは「ドイツの日本の首都」と言われるほど日本人が多い地域で、デビュー戦となったウニオン・ベルリン戦でも日本人ファンの姿が目立っていた。そこで宇佐美が活躍したとなれば、盛り上がるのは当然だ。経済面でもクラブは大きな期待をかけている。

独『Express』は宇佐美が広告塔の1人になっていると紹介。クラブのロベルト・シェーファーCEOも宇佐美について、「タカシは日本で最も有名な10選手のうちの1人だ。クラブのパートナーである東洋タイヤがこれを可能にしたのは偶然ではない。DAZNもタカシのおかげで我々のゲームを中継する考えがあると伝えてきている。すでに月曜日のデュイスブルクとのダービーも放送することになっている」とコメントしている。

宇佐美は昨季アウグスブルクで出場機会を確保できず、2018ロシアワールドカップ出場を決めた日本代表メンバーに再び入るためにデュッセルドルフへの挑戦を選んだ。ここまではその選択が良い方向に働いており、クラブも宇佐美を獲得したことで様々なメリットがあった。両者にとってこの選択は大成功だったと言えそうだ。