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村瀬秀信の「スポーツワイド プロ野球デジタルニュース」



村瀬秀信の「スポーツワイド プロ野球デジタルニュース」連載一覧

まさかのファンバンドが

縁起物になるかもしれません



皆様、こんばんは。めっきり秋っぽくなってまいりました。アナログ野球に飽きたらデジタル野球。「プロ野球デジタルニュース」のお時間です。ええ。今月も続いております。

ペナントレースも残りわずかとなりました。今シーズンは中継にトラックマンが頻繁に顔を出すなど、様々な分野でデジタル化が進んでいるように見える野球界。そういえば、6月に紹介したシャープのウェアラブル端末が、カープに続いて7月には福岡ソフトバンクホークスバージョンも発売されました。限定1000本で発売されたカープヴァージョンは、あっという間に品切れとなった同商品。結果的に両リーグのペナント優勝チームから発売されたこともありますし、逆に「Vやねん」的なアナログ験担ぎ的な縁起モノのアイテムになっていくかもしれませんね。

……と、思っていたら9月には横浜DeNAベイスターズバージョンが発売されていました。これでCSに出場できたら、本気で買おうかと思っております。



さて、次の話題です。8月の月間MVPが発表になりました。セ・リーグは、投手がマイコラス選手(巨人)、打者が筒香嘉智選手(DeNA)、パ・リーグの投手はサファテ選手(ソフトバンク)、打者は山川穂高選手(埼玉西武)が受賞しました。注目したいのは初の受賞となった山川穂高選手。沖縄県出身の魅惑のパワーヒッターです。北東北大学リーグの富士大学の時から中村剛也選手に憧れを抱き、そのバッティングフォームをネットの動画で食い入る様に観察。体型的に似ていることもあり、西武入団当初は所作ひとつをとっても瓜二つの打撃フォーム。ついたあだ名は「おかわり二世」でした。

1年目から一軍で本塁打を放ち、ファームの本塁打王も獲得。3年目の昨年は中村選手の打撃フォームを諦めながらも、二度目のファーム本塁打王に加え、1軍では49試合で14本塁打、本塁打率9.92(本塁打1本に必要な打席数)は両リーグの本塁打王を抑え、12球団トップの数字。今季ブレイク必至と注目が集まりましたが、開幕から不調に陥り二軍落ち。再び1軍へ昇格したのは7月26日でした。しかし、そこからが鬼神の如き活躍。8月2日の楽天戦で3打席連続本塁打(そのうち2打席は則本投手から)をやってのけると、9日からは初の4番を任され、8月は27試合で打率・328、9本塁打28打点。さらに64塁打に20四球、長打率・696出塁率・451とリーグ六冠。さらに8月9日の「野球の日」には入籍と人生最良の1カ月となったようです。

注目はヘルメットも飛ばさんばかりのフルスイングから放たれるエゲツナイ打球はもちろん、ピアノが弾けて書道8段、バック転もできるという意外性。そしてコーラを愛し、オリオンビールを愛し、沖縄を愛する華のあるキャラクターも必見。デジタルな要素はそこそこですが、今、目が離せない大注目の選手です。

鳥を追い払うために

照明を真っ暗にする大事件



といったところで、今月も最後のコーナーに参りましょう。「今月のアナグラン!」

今月は「とり」です。8月30日、Koboパーク宮城で行われた埼玉西武対東北楽天戦。8回表終了後8―4で西武リードの場面に、雨で中断となったこの試合、雨が小降りになり、試合再開というタイミングで、ヒッチコックよろしく鳥の集団がグラウンドを低空飛行。

試合再開を急ぐ球場係員がこの鳥を追い払うために、最初はホイッスルを吹いて追い掛け回し、続いて花火を打ち上げ。それでも居座る鳥の軍団に困り果て、最後は照明を消して帰ってゆくのを待ちました。今季最大級の特大アナグランです。

ちなみに試合再開後、楽天が4点を挙げて同点に追いついたところで、雨足が強くなりコールド引き分け。西武としては痛い取りこぼしとなりました。

ちなみに鳥といえば、阪神の鳥谷敬内野手が9月8日に史上50人目となる2000本安打を達成しました。阪神ひとすじ14年、昨年は調子を崩し苦しいシーズンを過ごしましたが、今季は3割近くを残す活躍で復活。まだ36歳、どこまで記録が伸びるか楽しみです。

そんなところで行数という名のお時間がやって参りました。今月のPBDNはこのへんで。また来月お会いしましょう。サヨウナラ。

文/村瀬秀信

村瀬秀信(むらせひでのぶ):ライター、コラムニスト、プロ野球観客。セイバーメトリクスとかを武器にできたからいいなぁと憧れる40歳。数学2、血圧140。著書に「4522敗の記憶」(双葉社)、「プロ野球 最期の言葉」(イーストプレス)、「気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている」(交通新聞社)など著作多数。

※『デジモノステーション』2017年11月号より抜粋