早くもチェルシーで前線の核になりつつあるモラタ(左上)に加え、マドリーではベンゼマとそのモラタに続くCFの3番手だったマリアーノ(右下)も、リヨンで持ち前の得点力を発揮。さらに重鎮ペペ(左下)もトルコの地で元気なところを見せている。ハメス(右上)は怪我で出遅れたものの、今夏にマドリーを離れた選手の多くが新天地で好スタートを切っている。(C) Getty Images

写真拡大

 この夏レアル・マドリーからは7人の選手(トップチーム登録)が他のチームに移籍した。彼らはそれぞれ新天地でどんな序盤戦を送っているのだろうか。

 7人のうち、もっとも高額な6500万ユーロ(約84億5000万円)の移籍金でチェルシーに迎えられたのがアルバロ・モラタだ。

 プレシーズンでは昨シーズンまでの主砲ジエゴ・コスタ(先頃アトレティコ・マドリーへの復帰が決定)と比較され、激しさと力強さが足りないなどと批判の声も聞かれたが、蓋を開けてみれば開幕から快調にゴールを重ね、早くもエースストライカーとしての地位を確立しつつある。

 6節のストーク戦では、プロになってからは自身二度目となるハットトリックを記録。ここまで6ゴールで、セルヒオ・アグエロ(マンC)、ロメル・ルカク(マンU)とともにプレミアリーグのスコアランキングでトップに立っており、いまの調子を持続できれば得点王に輝いても不思議はない。

 モラタ同様、コンスタントに得点を挙げているのがリヨンに移籍したマリアーノ・ディアスだ。モラタと同じマドリー・カンテラ出身の点取り屋で、トップチーム在籍は昨シーズンの1年だけだったが、かねてより高い得点能力を評価されていた。

 フランスの新天地では、自慢のゴールセンスを遺憾なく発揮。開幕戦の2ゴールで勢いに乗った24歳は、7節までに5ゴールを決めており、フランス代表のナビル・フェキルとともにリヨン攻撃陣を牽引している。

 契約満了に伴い10年過ごしたマドリーを離れ、トルコのベジクタシュに新天地を求めたペペも充実した序盤戦を過ごしている。

 昨シーズン悩まされた怪我に見舞われることもなく、ここまで公式戦の全試合にフル出場。34歳となった現在もアグレッシブな守備は健在で、すでに最終ラインの柱と言っていい存在だ。

 マドリーでの2年間は批判に晒されてばかりだったダニーロも、望まれて移籍したマンチェスター・シティでポルト時代の輝きを取り戻しつつある。本職の右SB/WBの定位置争いでは、同じ新戦力でイングランド代表のカイル・ウォーカーの後塵を拝しているものの、手薄な左SB/WBや3バックのCBでも起用されるなど、ジョゼップ・グアルディオラ監督の下、マルチロールという新たな側面も見せている。

 マドリー1年目に師事したカルロ・アンチェロッティ監督に誘われ、買い取りオプション付きの2年レンタルでバイエルンに移籍したハメス・ロドリゲスは怪我で出遅れた。

 それでも復帰2戦目のCLアンデルレヒト戦でトップ下として初スタメンを飾ると、右ウイングに入った翌週のシャルケ戦(ブンデスリーガ5節)では1ゴール・1アシストの活躍。コンディションは上がってきており、今後の活躍に希望が持てる。

 マドリーで戦力外となり、祖国ポルトガルのスポルティングにレンタル移籍したファビオ・コエントランも、相変わらず怪我が多いものの、左SBのレギュラーとしてチームに貢献。クラブでの活躍が認められ、8月には約2年ぶりに代表復帰を果たした。

 昨シーズンのマドリーで第3GKだったルベン・ジャニェスは、昨年11月のコパ・デル・レイで待望のトップデビューを飾った(14分出場)ものの、その後は出場機会がなく、今夏に1部復帰を果たしたヘタフェと契約を結んだ。現在は2部のカディスで武者修行中だ。

 かつてのディエゴ・ペレス(現エスパニョール)やキコ・カシージャ(現在はマドリーの第2GK)、さらには現在、それぞれベティスとアラベスで正GKを務めるアントニオ・アダンとフェルナンド・パチェコのように、トップチームで出場機会に恵まれなかったマドリー・カンテラ出身のGKが、他のチームで飛躍を遂げた例が少なくないだけに、これからの頑張りに期待だ。