いつの時代も酒は欠かせない…江戸時代はどんなところで酒を楽しんでいたの?

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外で飲むなら?

現代と同じく酒が好きだった江戸時代の人々が、外でちょっと呑んでいこう、というときにどんなところで酒を楽しんだのでしょうか?

居酒屋

当時、居酒屋と呼ばれていたのは現代の居酒屋とは違い、酒の小売店が小売りの一部として店頭で飲ませるというものでした。居酒屋はとにかく値段が安かったのが魅力です。

一杯飲み屋

江戸時代は独身男性が多かったので、手軽に飲める一杯飲み屋も多数ありました。専業の飲食店で、店内には座敷というほどでもないけど小上がりがあり、座って飲むこともできたようです。

小料理屋

ここで酒を愉しむ客は多数。小料理屋では、畳を敷いた小上がりの座敷に上がって酒と料理を注文します。個室のような部屋はなく、広めの部屋を屏風で仕切る程度でした。

料理茶屋

ぐっと高級になるのが料理茶屋。これは今でいう料亭なので、居酒屋、一杯飲み屋、小料理屋とは格も違います。部屋の真ん中の畳の上に料理を置いて、出席者が囲むように座ります。宴会中には仲居さんが料理をとってくれたり、三味線を演奏してくれたりのサービスもありました。個室もあったので、周りを気にせずゆっくりと酒を飲みながら語らうことができました。

家で飲むなら?

外で飲むのもいいけど、呑兵衛はまだまだ飲み足りないわけで。そうなると家でも飲むことになります。外で飲むより断然安上がりということもあり、自宅に客を招いて飲む人もいたそう。

当時は、酒と言えば、蒸した米に麹と水を加えて発酵させて醸造させたアルコール飲料のことでした。醪(もろみ)をこして透明にしたのが清酒」で、こさないままの濁ったままのものが「濁り種」または「どぶろく」です。現代のようにビールやワイン、ウィスキーなどの選択肢はありませんでした。

当時は、店でも家でも高い食卓を使いませんでした。酒をメインにした酒宴では、酒器や食器をのせた盆を畳の上や自分の横に直置きします。現代の私たちからしてみると、高さがないので飲み食いしにくいのでは…と思うほどですが、大名家の酒宴でも料理をのせる盆が、お膳のようなやや高い台になるくらいでした。

酒を飲むときのスタイルは今と違っても、酒が大好きなのは同じです。二日酔いのときは、酒を飲んで再び酔った状態にする迎え酒をする人も多かったとか。もしかしたら、江戸時代の方が呑兵衛はたくさんいたのかもしれませんね。

参考文献:「実見江戸の暮らし」石川英輔 講談社