アーネスト・ヘミングウェイ、F・スコット・フィッツジェラルド、さらには太宰治。彼らの共通点は、アルコール依存症だったとされている点。創造性のある小説家に、切っても切り離せないお酒。なぜ、クリエイティブな偉人たちに、アルコールが付いて回っていたのでしょう?

オーストリア・グラーツ大学の心理学の研究チームが、学術誌『Conciousness and Cognition』に発表した研究結果から、アルコールとクリエイティビティの関係性をご紹介。

最終結論、
お酒は創造力にいい悪い?

「アルコールは創造性を促進させるのか?」という問いの元、研究のため集められたのは70人の成人男女の被験者。2つのグループに別れ、1チームには約5%アルコールのビールを、そしてもう1つにはノンアルコールビールを飲んでもらいました。

アルコールを飲んでもらう量は、血中アルコール濃度が約0.03%ほどの状態。小さなワイングラス一杯程度、または男性の場合はビールをパイント(約500ml)より少なめの量、女性はパイントの半分程度を飲むとその状態になります。

そしてRAT(Remote Associates Test)というクリエイティビティ診断テストを行ったところ、適量のアルコール摂取したグループの方がRATの結果、創造的認知が上がったことが判明。ただし、ビールでアルコールの過剰摂取をした時には、テストの結果が落ち込むという逆転現象も。

この研究、70人という分母では一概には言えないのですが、アルコール摂取がネガティブに捉えられてたのが、今回の研究ではポジティブな結果となりました。

お酒とのほどよい向き合い方

お酒を飲んで成功した話より、なぜか多い失敗談。この研究結果が、失敗を減らす一助になるかもしれませんが、ハイになって飲み過ぎてしまう境界線さえ、もうちょっと詳しく解明できれば、あらゆる場面に応用が効きそうですけどね。

考えてみれば、多くのアーティストや小説家など、クリエイティブな人たちがアルコールを手放さない理由も、何となく理解できるんじゃないでしょうか。小説家のみならず、ミュージシャンやアーティストにもアルコール依存症の人がいます。より良いアイディアを生み出すため、オリジナリティを高めるためにもアルコールに頼る、というのはある種必然なのかも。

飲む加減をコントロールできなかったりで、残念な結果になったりしますが、中には立ち直った人もいます。結局のところ、アルコールとの付き合い方が問われるのでしょう。

新しい作品のインスピレーションが欲しいのなら、ビール一杯引っ掛けるのもいかがか?でもほどほどに。

Reference:ScienceDirect,ELSEVIER