インスタントラーメン、冷凍食品、米・麺製品などがメインの中国のインスタント食品業界は5年連続で縮小した後、ついに底を打ち、回復の兆しを見せている。

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インスタントラーメン、冷凍食品、米・麺製品などがメインの中国のインスタント食品業界は5年連続で縮小した後、ついに底を打ち、回復の兆しを見せている。中国食品工業の中では比較的若い業界のインスタント食品業界は、複数回の淘汰を経て、食品工業において重要な位置を占めるようになっている。経済日報が伝えた。

最近開催された第17回中国インスタント食品大会で、中国食品科学技術学会の孟素荷・理事長は、「2017年は、中国のインスタント食品業界が一定の規模になって25年目に当たり、5年連続で縮小し、回復に転じた節目の年ともなった」と紹介した。

統計によると、昨年末の時点で、インスタントラーメン、冷凍食品、米・麺製品などをメインとする中国のインスタント食品業界は、一定以上の規模の企業が1802社あり、その価値は前年同期比5.55%増の3915億元(約6兆6555億円)となった。孟理事長は、「今年に入り、業界全体が回復傾向にあり、イノベーションを通して、健全なモデル転換と価値向上を推進し、業界の発展の新たな原動力となっている」と分析している。

近年、デリバリーが人気になったり、高速鉄道が普及したり、消費が高度化したりなどの多くの要素が、インスタントラーメンにとっては、応用のシーンや成長の余地を縮小させる要因となってきた。以前の報告によると、15年、中国の日用消費財市場の売上高の増加幅は3.5%にとどまり、5年で最小の増加幅となった。うち、最強の稼ぎ頭とされているインスタントラーメンの売り上げが12.5%減となった。

苦境に直面し、インスタントラーメン業界はイノベーションとモデル転換を加速させている。例えば、「火鶏麺」や「高湯麺」など、オリジナル化された商品が登場したほか、クオリティの高い5元(約85円)以上の「高級ラーメン」が発売されるようになり、消費が高度化しているのを背景にしたニーズに応えている。

マーケティングリサーチ・市場調査・カンターの消費者指数によると、16年9月の時点で、都市に住む世帯の22.5%が高級インスタントラーメンを購入しており、前年同期比で1.6ポイントの上昇となった。また、月収2万元(約34万円)以上で海外旅行に出かけた人のうち、42.8%が「インスタントラーメンを持っていく」とした。つまり、インスタントラーメンと言えば「ブルーカラー」という時代は終わり、オリジナル化され、クオリティの高いインスタントラーメンが現在、業界の消費高度化を牽引している。

中国食品科学技術学会麺製品分会の最新統計によると、16年、主要なインスタントラーメンメーカーの生産量は362億4000万個で、個数は前年と比べて横ばいだったものの、売上高は前年同期比4%増となった。孟理事長は、「商品のイノベーション、消費の高度化、価格調整などがインスタントラーメン業界の縮小に歯止めをかけ、回復に向かわせている主な要素」と分析している。

その他、商品がバラエティに富むようになり、メーカーによって風味などが異なるようになっている。孟理事長は、「インスタントラーメンメーカーは、さまざまな場所で多元化された商品の競争が行われ、『コース』ごとに分かれるようになり、価格競争から価値競争へと戻った。今後5年、インスタントラーメン業界の総量が大きく成長することはないが、その価値は大きく向上するだろう」と予測している。

インスタント食品大会では毎年、インスタント食品業界の新商品が注目を集める。今年披露された新商品を見ると、油や調味料を減らした天然配合の商品や減塩の商品など、「健康」をテーマにした商品が各インスタント食品メーカーのトレンドとなっている。

吉林農業大学食品科学・エンジニアリング学院の劉景聖・院長は、「現在、低カロリー、低脂肪、糖分控えめ、塩分控えめの食品が人気になっており、健康、栄養、安全がインスタント食品業界の今後の発展の方向」と分析しており、「中国国民の生活リズムが早まるにつれ、負担のかかる台所作業をできるだけ避けたいというのが多くの人の願い。そのため、インスタント食品の『正餐化』が、大きな発展の余地を提供している」との見方を示している。(提供/人民網日本語版・編集KN)