中国でペットとして珍重され、超高額で取引されていたチベタン・マスティフだが、現在ではブームは去り、遺棄された多くの犬が野良犬になっている。写真はチベタン・マスティフ。

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2017年9月26日、中国でペットとして珍重され、超高額で取引されていたチベタン・マスティフだが、現在は買い手がつかず、取引価格は暴落。行き場をなくした犬たちがあふれている。参考消息(電子版)が伝えた。

米メディア・クオーツによると、そうした犬たちを追ったドキュメンタリー映像がある。作成したのはあるNPO団体で、20分間の映像には、数百頭ものチベタン・マスティフがある寺に引き取られている様子が映っている。

チベタン・マスティフは富の象徴としてブームとなったが、2013年ごろから人気が衰え、遺棄されるケースが急増した。NPO団体によると、青海省ゴロク・チベット族自治州だけでも1万4000頭、チベット自治区でも2015の時点で1万3000頭の野良犬がいるという。

13年にはチベット自治区の区都・ラサ市に野良犬2000頭を収容できる施設が設けられたが、現在ではここに7000頭が収容されている。犬を引き取る寺や施設は増える一方だが、それでも追いつかない状況だという。

ドキュメンタリー映像で青海省のある住民は、「チベタン・マスティフの取引価格はブームのピーク時には1頭200万元(約3400万円)もしていたが、それでも売り渋るほどの状況だった」と明かす。現在では1頭1万元(約17万円)にも満たないという。

野良犬となったチベタン・マスティフは住民や他の動物を襲うようになり、食べ物の野生動物を狙ってヒョウと争うこともあるほど危険な存在になっているという。(翻訳・編集/岡田)