サッカーコンフェデレーションズカップの記者会見に臨むロシアのビタリー・ムトコ副首相(2017年7月1日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ロシアのビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)副首相は25日、2016年に衝撃を与えたリチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏の報告書で暴かれた事実を一部認めながらも、国家ぐるみのドーピングはなかったと強調した。

 ロシア通信社のRスポーツ(R-Sport)に対し、ムトコ副首相は「ロシア反ドーピング機関(RUSADA)とモスクワ(Moscow)の反ドーピング研究所の活動に関するマクラーレン氏の結論について、われわれは同意しているということを改めて示そう。しかし、われわれの見解では、それは国家主導によるプログラムではなかった」と語った。

 24日に世界反ドーピング機関(WADA)は、同機関の職員がモスクワを訪れて反ドーピングプログラムの進行状況を監査する準備を整えているなか、ロシア側は国家ぐるみでドーピングを行っていたことを「公式に認める」必要があると警告した。

 ムトコ副首相は、国とRUSADAの活動には法的なつながりが一切ないため、WADAこそがRUSADAの活動に対して責任があると主張し、「RUSADAとモスクワの研究所は独立機関であり、WADAの基準に沿って活動していた。WADAだけがコントロールする手段を有していたのだ。国の当局と反ドーピング組織との間に法的なつながりはない」と述べた。

 2016年に公表されたマクラーレン氏の報告書では、ロシアでは2011年から15年にかけて、国家主導のドーピングが横行していた疑いがあると指摘されていた。調査によると、ロシアでの不正はソチ(Sochi)で開催された2014年のソチ冬季五輪をピークに行われており、同国の諜報(ちょうほう)機関が巧妙なドーピングシステムを構築していたとされている。

 これを受けてRUSADAは「(規則に)非従順」であると宣告され、同国の陸上選手は2016年のリオデジャネイロ五輪の出場を禁止された。

 WADAの審査委員会は、RUSADAが資格回復するための条件として、3つの条件を提示している。

■ロシアの反ドーピング機関は、マクラーレン氏の調査報告書の内容について公式に認めること。

■適切な第三者に対し、ロシア政府はモスクワの検査所に保管されている尿サンプルへのアクセス権を与えること。これらの検体は連邦調査局による検査で開封されるものとする。

■RUSADAは2017年9月25日の週に実施される予定のWADAの監査を受け入れること。

 しかしながら、以前からムトコ副首相は、国が主導してドーピングシステムを築いたという主張についてロシアは認めるつもりはないと明言していた。
【翻訳編集】AFPBB News