コレステロールがなければ女性でいられない⁉ ホルモンとの意外な関係

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コレステロールは女性ホルモンの原材料!

コレステロールというと悪いイメージではないでしょうか。でも実は、女性ホルモンの原材料は、なんとコレステロール。コレステロールがなければ、女性ホルモンを作り出すことができません。つまり、コレステロールがあってこその女性なのです!

初めての生理を迎えたころを思い出してみて下さい。身長が伸び、腰まわりが少し女性らしくなってきたかな、という時期ではないでしょうか。なぜ、そのころに初潮が来るかというと、女性ホルモンのもとになるコレステロールは、脂肪の一つだから。思春期を迎えて、体に脂肪がついて初めて、エストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンが分泌。このエストロゲンが体のリズムを作って、排卵やもう一つの女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が起こり、月経が促されるという仕組みなのです。

一方、マラソン選手などアスリートで生理が止まってしまう人は、激しいトレーニングで、原材料である体脂肪が少なくなりすぎるため。女性ホルモンを分泌させるために、女性にとってある程度の脂肪は必要というわけです。だから、トレーニングで体を作っている人、女性らしさをとどめておくなら、脂肪についてきちんと知っておかないといけないわけです。

女性ホルモンが大事な理由

生理なんて面倒だしツライし、いらないから止まってしまってもいいんだけど…なんて思っていませんか?でも、生理はとても重要。女性ホルモンは生理を促すだけでなく、妊娠し、それを保つために、女性の体をコントロールしているから。例えば、体温調整(基礎体温を上げる)、骨の中のカルシウムの流出を防ぐ、血管の収縮を防ぐ、自律神経の調節など。だからストレスなどで生理不順になったりすると、その分、体にも心にもに大きな影響を及ぼすのです。

もちろん、血液中のコレステロール値が高すぎると、動脈硬化などの生活習慣病の原因になってしまうので要注意。でも、見方を変えて、コレステロールが女性らしくいられるために不可欠なものと思えば、つき合い方も少し変わっていきますよね。

 

ライター:平地紘子
出典:Yogini・vol56/「女性ホルモンについてきちんと学ぼう」
監修:高尾美穂(女性のためのクリニック「イーク表参道」副院長)