本紙紙面を手に笑顔を見せる日馬富士

写真拡大

 大相撲秋場所で7場所ぶり9度目の優勝を飾った横綱・日馬富士(33=伊勢ケ浜部屋)が25日、東京都江東区内で会見。区切りの10度目の優勝を目指しながら、若手力士の手本となり精進していくことを誓った。また、場所後恒例の横綱審議委員会も東京・両国国技館であり、北村正任委員長(76=毎日新聞名誉顧問)は優勝した日馬富士の奮闘を評価した。

 初めて経験した一人横綱で手にした9度目の賜杯。千秋楽で豪栄道を本割、優勝決定戦と続けて退け、重圧から最高の形で解放された日馬富士は、祝宴の余韻に浸りながら会見場に姿をみせた。

 「ホっとした。本当にいろいろ経験させてもらった」

 99年ぶりに3横綱2大関が休場した異常事態で、歴史的な3差逆転優勝。ようやく安どした横綱だが、いつまでも振り返っている暇はない。すぐに次の目標が見えてきた。

 「(10度目の優勝は)目標の一つ。2桁優勝はとりたい気持ちがある」

 両肘、両足首など負傷歴は数知れず。年齢も33歳と、相撲人生が終盤にさしかかっていることは、自分自身が分かっている。過去14人しか達成していない「2桁優勝」を狙うのは、早ければ早いほうがいい。次は九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)。「これからも稽古に精進して頑張りたい」という言葉は、もちろん九州に向けられている。

 相撲道の継承にも言及した。21歳の阿武咲、貴景勝ら元気な若手が次々と台頭。「見本と手本を見せたい。しっかりといい背中を見せてあげたい」。一人横綱として15日間結びを務め看板を背負う自覚も新たになった。

 頼もしさを増した日馬富士に、横審も一定の評価を与えた。北村委員長は「必ずしも褒められたものではない」とする一方、「立派だった。あれだけきつい思いをしながら、頑張り通した気力に敬意を表する」と、11勝4敗の星数よりも、一人横綱として優勝したことに高い評価を与えた。