25日、在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐり韓中関係が冷え込む中、来年2月の平昌冬季五輪が対立を打開するきっかけになるかどうかに関心が集まっている。写真はTHAAD配備に反対する中国の抗議活動。

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2017年9月25日、韓国・聯合ニュースによると、在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐり韓中関係が冷え込む中、来年2月の平昌冬季五輪が対立を打開するきっかけになるかどうかに関心が集まっている。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は7月、ドイツで中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談した際、平昌五輪を契機に訪韓してほしいと要請した。平和と調和の舞台である五輪を介して、両国の指導者が関係改善に向けた決断を下す可能性があるからだ。

韓国財界関係者は24日、平昌五輪について「中国とのTHAAD対立や北朝鮮の核危機など韓国経済の悪材料を解消する機会になってほしい」と話す。

3月にTHAADの配備用地として韓国南東部の慶尚北道星州郡にあるゴルフ場を提供したロッテの中国事業は莫大な打撃を受けている。大型ディスカウントストアのロッテマートは中国市場からの撤退を決め、他の系列会社も現地の事業の構造調整を進めている。このためロッテは、今回の五輪が中国による報復措置が緩和する転換点になることに期待を込めている。ロッテ関係者は「平昌五輪は、韓国だけでなく全世界の人々のスポーツの祭典であり、国家間の対立と誤解が解消されるきっかけになってほしい」と語る。ロッテは公式スポンサーとして平昌五輪を積極的に支援している。

3月以降、中国市場で苦戦している現代・起亜自動車も同様だ。同社関係者は「五輪期間中に中国から選手団や観光客が多く訪れることが期待されている。当社のエコカーや自動運転技術をPRする機会となることを期待している」と述べている。一方で、五輪などの一度きりのイベントよりも安定した新車発売と技術力の向上で中国の消費者の好感と信頼を築くことが唯一の解決策だとする指摘もある。

財界の一部には、画期的な変化は難しいとの見方もある。中国政府は2012年、日本が尖閣諸島を国有化したことを受け、中国の旅行会社に日本旅行商品の販売を禁止した。中国国内では反日感情が高まり、不買運動まで起き、日本車の販売も急減した。財界関係者は「中国のTHAAD報復は1年近く続いているが解決の兆しは見えていない」とし「過去の日本の事例よりも報復は長期化している」と述べている。(翻訳・編集/柳川)