Elnur / PIXTA(ピクスタ)

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 モチベーションファクター(意欲の源泉)を梃にビジネススキルを向上させる、分解スキル反復演習型能力開発プログラムを、企業や団体向けに実施している。身に付けたいスキルパーツ分解してコアスキルを見出すと、複雑にからみあった困りごとが解決しやすくなる。そのコアスキルを反復演習して身に付けると、スキルが格段に身に付けやすくなり、発揮しやすくなる。

 演習に参加するビジネスパーソンがよく挙げる困りごとの一つに、職場におけるストレスがある。そして、そのストレスは、年を経るごとに高まっているように思える。メンバーの価値観の多様化していること、さまざまな情報が入手しやすくなっていること、昼夜を問わず仕事をしようと思えばできるPCやスマートフォンなどのツールの普及が、ビジネスパーソンに休む間を与えたくしている。

 もし、職場におけるストレスを飛躍的に解消しやすくする、分解スキルを身に付けられば、身に付けたいと思わないだろうか。いろいろな方法を実施してきたが、現在、最も効果を発揮していると参加者がフィードバックしてくれているプログラムを、今回から6回にわたって紹介したい。今日のビジネスパーソンが洗い出したストレスを感じやすい6つの場面別に、その状況に最も合った分解スキルを紹介する。

◆業務山積というストレス要因

 ストレスを感じる場面を洗い出してもらうと、ほとんどの演習で挙がってくる状況が、「やることが山積していて、何から手をつけてよいかわからい」「アップアップしていて、息苦しさを感じる」「そのような時に、早く帰れ、20時に消灯だなどと言われると、キレそうになる」……というものがある。

 業務量が過重となり、手に負えなくなる状況だ。誰しも一度や二度、こうした状況に陥ったことがあるに違いない。そうした場面で職場で得たアドバイスや指導を挙げてもらうと、次のようなものが挙がる。

・スキルが不足していたり、業務効率が悪いので、(長時間)時間(労働)で補うしかない
・成長の過程で、誰しも直面する壁なので、がんばれ。それを乗り越えれば楽になる
・みんなたいへんな状況で、手が足りないので、がんばってもらうしかない

 スキルも業務効率も努力も、もちろん必要だ。手が足りていないのは多くの職場でみられる。しかし、だから、がんばれということで解決すれば苦労はしないし、解決できていない状況があちこちに見られる。

◆既存予定と未処理予定に分解する

 企業や団体での私の演習経験やコンサルティング・サポート経験をふまえると、どうやらこのケースでは、タイムマネジメントのスキルの使い方を覚えると、各段に、気持ちが楽になるようだ。

 このように申し上げると、「タイムマネジメント研修は受けた」。「タイムマネジメントに基づいてスケジュールやTo Do管理はしている」…にもかかわらず、ストレスを感じるという声が聞こえてくる。それは、分解スキルを見極めていないからだ。

 例えば、今日一日のタイムマネジメントをする事例で、分解スキルを見極めいこう。まずは、処理すべき業務次の3つの切り口で分解する。既存予定、未処理予定、追加予定だ。

 既に認識しスケジューリング(予定)している既存予定。

 認識しているが予定していない未処理予定。

 これから指示されたり思いついたりして発生するかもしれない追加予定だ。

 このように分解してみると、具体的なストレスの種が見えやすくなってくる。とにかくやることが山積していて息苦しい状況から、正体をつかむことのできない恐ろしいプレッシャーの種を分解するのだ。ここまでで、漠然としたプレッシャーの恐れや、これから降ってくるかもしれないとてつもない仕事に、先回りしてストレスを感じてしまっていた演習参加者が必ず出てくる。少なくとも、既存予定と未処理予定をタイムマネジメントすれば、ストレスは飛躍的に軽減する。