石川直宏にインタビュー!中島翔哉の“1対1”は何が違う?

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この夏登場したadidasの新スパイク『ネメシス』。

リオネル・メッシ着用モデルらしいその“アジリティ”を思いっきり体感するイベント、「NEMEZIZ presents TANGO LEAGUE」が8月27日に東京・台場で開催された。

イベントは2部制で行われ、1部はQolyでも以前紹介したTANGO LEAGUE所属チームなど16チームによる5vs5のフットボール(※フットサル競技規則)。その後の2部では、アジリティを評価され選ばれたプレーヤーらによって1vs1の「アジリティフットボール」が実施された。

5vs5を制したのはFC TOOWA。予選リーグから決勝まで、全6試合を無失点という見事な優勝だった。

続いて行われた2部の1vs1は、2分1本勝負のトーナメント戦!

筆者も参加したのだが、残念ながら1回戦で敗退…(※写真は別のプレーヤー)。

優勝した東京都の小黒拓人さんは、苦しいゲームの中でも技術的なキレを発揮。決勝戦も2-1で勝利し、adidasフットボールとの1年間のスパイク契約を勝ち取っている。

表彰式にはFC東京の石川直宏がゲストとして登場。「テクニックとフィジカルの使い方がうまい!今度勝負して下さい」と称賛の言葉を送った。

【次ページ】石川にインタビュー!“1対1”のこだわりとは

― 石川選手といえば今日の大会のような“1対1”が魅力です。相手との駆け引きのなかでこだわっている点を教えてください。

攻守それぞれの1対1があるなかで、自らアクションを起こして相手にリアクションさせることです。そのための駆け引きが一つのキーになっています。僕の場合は、特に“間合い”ですね。今日の大会形式だとその間合いが取れないので、その中でどう抜くか、あるいは抜き切らなくてもいかにタイミングをずらしてゴールを狙うかが大事になると思います。

サッカーも局面だけを見れば1対1の連続ですから、そこの行動の繰り返しで勝敗が決まる部分は今回の大会と繋がると感じました。

プレーヤーたちのアツい駆け引きを見守る石川。

― 1対2など不利な状況で相手を抜きにかかるとき、目の前の相手にどう挑みますか?

シンプルにいえば、右に行きたい場合はいったん左に振って右に行くという感じです。ただその間に相手が詰めてくる可能性もあるので、詰めてきたときの間合いと距離間、そして重心ですね。後は、ボールを左右どちらの足で持つかでも相手の対応が変わってくるので、たとえば右サイドで縦に抜けたいときはあえて左足で持ち、相手をボールに寄らせることで縦のスペースを開けてそこを抜くとか。そういった相手にリアクションをさせる駆け引きがすごく面白いと感じ、僕はサイドのポジションをやり始めました。

中央だと視野は360度必要ですが、サイドは180度なのでほとんどの状況が目に入ってきます。その違いは大きいです。ただ、サイドから中央へ入っていく勇気を求められる場面も出てくるので、そこは判断を変えなくてはいけない部分がありますね。

― サイドでの駆け引きの場合、ドリブルやクロス、切れ込んでシュート、あるいはボールを下げるなど選択肢がいくつもありますが、判断の切り替えはどういった瞬間に行っているのでしょうか?

相手の立ち位置と味方の立ち位置ですね。相手を抜こうと思っていてもその先に別の相手選手がいればもう一度勝負をしなければいけません。その場合は、たとえば1人を抜いて後ろの選手が食いついた瞬間に空いた味方にパスをするなど、先の先ぐらいまでをイメージしながらドリブルを開始して、相手の対応も見ながら自らの形に引き込むという感じです。

【次ページ】中島翔哉のように…

― 対峙したときにやりづらい相手はどんな選手ですか?

それぞれが自分の間合いを持っているので、その違いを感じてしまったときにやりづらさを覚えますね。僕もまた他の人とは違う間合いで、ある程度距離があっても仕かけられる強みがあるんですが、同じチームでいえば太田宏介は近い距離でも守備ができ体も強いので結構やりづらいです。逆にいえば、相手が嫌だと感じる間合いになった瞬間に仕かけることをいつも心がけています。

― Jリーグで長年プレーしてきて、日本人選手の個の力をどのように見ていますか?

海外の選手に比べると、より流れを感じながら仕かけていく印象があります。もちろんプラスな面もあるのですが、局面の1対1として見るとタイミングが少し遅れる部分もあって。本能のまま、ボールを受けた瞬間あるいはその前から仕かける姿勢がもっとあっていいのかなと思います。先日東京からポルトガルのポルティモネンセへ移籍した中島翔哉あたりは完全に自分の仕かけからスタートしますし、海外から来る選手を見ていてもそういった本能的な部分を磨くことは、仕かけのレベルを上げていく意味でも大事ですね。

自分からアクションを起こして、相手のリアクションを作る。そしてそれを自分が生かす―。そういった駆け引きの楽しみが1対1から学べますし、自分も小さいころからその喜びをたくさん感じてきたので、どんどんチャレンジしてほしいと思います。

― 最後に、スパイクに関するこだわりや好みなどを教えてください。

僕は、見た目が派手であればあるほど好きです(笑)。色としては原色や蛍光色ですかね。そこで注目してもらって、なおかつ自分の足技も見てもらえればと思っています。

機能的には軽さと、後は横へステップを踏む際のグリップ感ですね。芝をしっかり掴むだけでなく抜けの良さも重視しています。そこのフィット感が高いほど、ククッといけるイメージが沸きます。

ポルトガルの地で早くも結果を残している中島翔哉。彼の良い意味で日本人離れした仕かけに石川もかなり期待している様子だった。