保木卓朗、廣田彩花【写真:平野貴也】

写真拡大

ヨネックスOP、結成から3か月…保木「組むとは思わず、連絡先も知らなかった」

 思わず苦笑いだ。混合ダブルスで準優勝した保木卓朗(トナミ運輸)は「結果が出ちゃったという感じです」と素直な感想を語った。国際大会BWFスーパーシリーズ第8戦「ダイハツヨネックスジャパンオープン2017」は24日に東京体育館で最終日を迎え、混合ダブルスの保木、廣田彩花(再春館製薬所)組は決勝で中国ペアにストレートで敗れ、準優勝となった。

 初優勝はならなかったが、混合ダブルスにおける日本勢初の決勝進出は、快挙だ。まだ連係が磨かれていない状況で好成績を残したため、今後の動向が気になるところだが、保木は「今回、決勝に行けたことで自信にはなりますけど、本業の男子ダブルス、女子ダブルスに重点を置いて、ミックス(混合)は、その練習の気持ちでやっていくつもり。やるときに仕事をしっかりこなしていくだけ」と、素っ気なかった。

 実感がない、というのが本音だろう。日本代表の朴柱奉ヘッドコーチの意向により、6月の代表合宿で初めてペアを組み、同月のスーパーシリーズ第6戦オーストラリアオープンに出場してから、まだ3か月。第7戦の韓国オープンを合わせても3大会目だ。双方が男子ダブルス、女子ダブルスをメインにしているため、代表合宿や大会中も、混合ダブルスとしての練習は極端に短い。廣田は、福島由紀とのペアで世界選手権の銀メダルを獲得しており、今大会でも女子ダブルスと合わせて2種目で準決勝に進出した。保木は「練習は、ほとんどない。韓国オープン、ジャパンオープンの前に行った合宿中に20分くらいの練習を3回やったくらい」とトレーニング状況を明かした。

結成の指令は「どういう狙いかも聞いていない」…思わぬ成果を生んだ副業の今後は?

 明確な目標を掲げて組んだわけでもない。保木は、5月に男女混合国別対抗戦のスディルマンカップに参加していた際に、混合ダブルスでエントリーしたことを日本代表のスタッフから聞いて驚いたという。「正直、どういう狙いなのかも聞いていない」というほどで、日本代表の一員として用意された試合に臨んでいるだけという状況だ。廣田がパートナーであることについても「ジュニアナショナル代表の頃から面識はあったけど、組むとはまったく思っていなかったし、連絡先も知らなかった」と明かした。

 ただ、互いに動きにスピードがあり、打ち合いで攻撃的なショットを打ち込むタイプで、組んだ感触は良さそうだ。まだ経験が浅く、勢いだけで勝って来たと話す両者だが、オーストラリアオープンで予選を突破、韓国オープンではベスト8入り。そして今大会の準優勝と成績は急上昇した。保木は「廣田さんは、前衛でしっかりと球を沈めてくれるので、怖い球が飛んで来るリスクがない。レシーブの場面でも相手の前衛の女子選手のラケットを弾くくらいの勢いで打ってくれるので、後ろでカバーしていても楽。とても組みやすいと感じている」と話し、廣田も「保木選手はスピードがあるし、自分も女子ダブルスではスピードのあるプレースタイルなので、噛み合っていると思う」と手応えを話した。

 現段階では、ともに男子ダブルス、女子ダブルスに経験を生かすというスタンスだが、スーパーシリーズ第9戦のデンマークオープン、第10戦のフランスオープンでもエントリー予定だ。ともに男子ダブルス、女子ダブルスの本業と並行して臨む形になるが、思わぬ成果を生み出した副業の今後も気になるところだ。