ウィンストン・ピータース党首(2008年7月24日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ニュージーランドで23日、任期満了に伴う総選挙(一院制、基本定数120、任期3年)が投開票された。主要政党の国民党、労働党はいずれも過半数の61議席に達せず、激しい発言でドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領になぞらえられるニュージーランド・ファースト党のウィンストン・ピータース(Winston Peters)党首がキングメーカーになる結果となった。

 ビル・イングリッシュ(Bill English)首相の与党・国民党は58議席(得票率46.0%)、連立相手のACT党が1議席を獲得。一方、カリスマ的なジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)党首の人気で支持を回復していた労働党は45議席(同35.8%)、労働党と協力関係にある緑の党は7議席を獲得した。

 国民党と労働党のいずれも、過半数に達するには、9議席(同7.5%)を獲得したニュージーランド・ファースト党の協力が必要になった。ニュージーランド・ファースト党のピータース党首は、今のところ国民党と労働党のどちらに協力するのか態度を明らかにしていない。

 国民党のスティーブン・ジョイス(Steven Joyce)選対本部長はテレビ・ニュージーランド(TVNZ)に対し、国民党にはピータース氏とだけではなく、同氏の側近とも良好な関係を築いている人が多いと述べ、両党はうまく協力できるとの考えを示した。

 一方、労働党のフィル・トワイフォード(Phil Twyford)選対本部長は同テレビに対し、移民流入に反対で保護主義的な政策を持っているピータース氏は国民党よりも中道左派に近いと指摘し、ニュージーランド・ファースト党と労働党はより多くの政策で協調できると語った。

 労働党がニュージーランド・ファースト党を取り込むにはもう一つ問題がある。今年に入ってピータース氏の移民に反対する発言を人種差別的だとして非難した緑の党との関係だ。

 緑の党のジェームズ・ショー(James Shaw)共同代表は次のように語り、気難しいことで知られるピータース氏が労働党と緑の党に合流するために過去のいさかいを水に流すとは考えにくいとの見方をにじませた。

「ありそうなことでないのは確かだが、現実を見れば野党3党の議席を合わせれば61議席になる……つまり可能性はある。われわれは連立政権を組めるかもしれない」「皆が言っているように、要はウィンストン・ピータース次第だ」
【翻訳編集】AFPBB News