Q:妻に言われて気がついたのですが、急に顔が黒ずんできたようなのです。ツヤがなくなりました。「どこか体に悪いところがあるんじゃないの」とも言われ、とても気になります。1カ月前に職場の検診がありましたが、特に異常はありませんでした。どういうことなのでしょうか。教えてください。(48歳・中学校職員)?

 A:東洋医学では、「すべての病気はまず皮膚に現れる」という考え方をします。実際、顔や体にシミがたくさんできた患者さんに、がんや大腸のポリープが見つかることもあります。
 また、例えば、脳梗塞や心不全を起こす前に、顔に急にシミができることがあります。このように、皮膚など体の表面に現れた兆候は、体の内部に疾患が潜んでいる場合が少なくありません。
 シミは目に見えますが、目には見えない胃や腸の粘膜や血管の内膜にも、同じような変化が起きていると考えられます。しかも、その兆候が皮膚に現れるということは、体全体の機能が低下しているということでもあるのです。
 ご質問の方も、やはり体に何か変化が起きるサインだと考えられます。ただし、シミとは違い、体内に病気が潜んでいるとは考えられません。

 赤信号ではなく、黄色信号として捉えるべきなのです。
 このように病気が発症する前段階では、病院で検査をしても異常は発見されないでしょう。検診で異常がなかったのは不思議ではありませんが、念のためにもう一度検査をしたほうがよいと思います。
 なすべきは、生活に気をつけることです。仕事の多忙で疲れがたまっていませんか。人間関係のストレスで神経がすり減っていませんか。寝不足が続いていませんか。食生活が乱れたり、お酒を飲みすぎたりしていませんか。タバコの本数が増えていませんか。もし該当することがあるなら、それらを改善するように努めてください。このように生活に気をつけると、体の状態はよくなってきます。
 過剰に心配することはありません。今、体内がよくない状態にあるからといって、一直線に病気の発症につながるわけではありません。大丈夫です。元の状態に戻れます。

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。