「少数派が多数」になる米国、人種による富の格差拡大を予測

写真拡大 (全2枚)

米国は2044年までに、「少数派が多数」の国になると見込まれている。それにもかかわらず、依然として人種による大幅な富の格差という問題を抱えており、さらにその差は拡大し続けている。

米国の非営利団体プロスペリティ・ナウ(Prosperity Now)とシンクタンク、インスティテュート・フォ-・ポリシー・スタディーズ(Institute for Policy Studies、IPS)が先ごろ発表した報告書によると、中間所得層にあたる世帯のうち、白人世帯が保有する純資産(代替可能資産)は黒人世帯の8倍、ヒスパニック系の10倍に当たるという。

こうした傾向については、昨年の同じ調査でもほぼ同様の結果が示されている。中間所得層を比較した場合、白人世帯と同程度の資産を保有できるようになるには、黒人世帯の場合はあと228年、ヒスパニック系の世帯の場合はあと84年かかると予測されていた。

1983年と2013年の黒人とヒスパニック系の中間所得層の保有資産を比べてみると、それぞれ6800ドルから1700ドル(約76万円から19万円)、4000ドルから2000へと大幅に減少していた。一方、白人世帯は大不況で多大な打撃を受けた後に再び保有資産を増やし始め、2013年には中央値が11万6800ドルとなった。

最新の報告書によれば、こうした格差は今後さらに拡大すると見られる。2024年までに、黒人世帯は現在から30%、ヒスパニック系の世帯は同20%、それぞれ保有資産を減らすと見込まれる。一方、白人世帯の保有資産は、同じ期間に5%増えると予測されている。

人種による富の格差

人種・民族別に見た中間所得層の保有資産(1983〜2024年、単位:ドル)