国境の壁からネネツまで 読み応えのある1冊

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 北朝鮮の拉致被害者問題に触れたものの、一方で執拗にイランを責め立て、愛国心と平和を強調したトランプ米大統領の国連演説を見た後で、全米の意見を分断しているメキシコ国境の壁を思い浮かべると複雑な気持ちになる。『ナショナル ジオグラフィック日本版2017年10月号』(日経ナショナル ジオグラフィック社)は、特集の一つでこの「国境の壁」を扱っている。 9月30日発売だ。

 ナショナル ジオグラフィック協会支援の探検、調査活動は、インカの空中都市マチュピチュや、大西洋に沈む豪華客船タイタニック号の発見など、128年間で1万件以上。普段は興味を持って見ていないものでも、毎号、写真とともに新しい発見ができる一冊だ。

 今回も、メキシコ国境の壁のほか、ロシアの極北地方でトナカイの遊牧を続けてきたネネツの人々の苦悩や、過激派組織の攻撃を逃れ、イラク北部の故郷を離れた少数民族ヤズディ(ヤジディ)の人々について、また、中東の砂漠に築かれ、大量のエネルギーを消費している都市ドバイが目指すエコ都市など、読み応えがありそうだ。価格は1,010円(税込)。