今週は1ドル111円99銭でクローズ 9月最終週のドル円為替はインフレに注目

写真拡大

 米国の好調な経済指標の結果や、FOMCの発表の内容から12月の追加利上げ観測が高まり、今週のドルは堅調に推移した。しかし、米国と北朝鮮の対決姿勢は以前よりも厳しいものとなっており、地政学リスクが高まっているという背景もある。

【こちらも】為替週間見通し:やや底堅い動きか、年内米追加利上げへの期待持続

 バランスシート縮小開始に関して市場はすでに織り込み済みだったが、消え去るかと思われていた12月の年内追加利上げの可能性が高まったことで、ドル買いが加速した。9月22日9:00(すべて日本時間)には1ドル112円55銭の上値をつけている。

 しかし、トランプ大統領の北朝鮮に対する威圧的な発言に対して、北朝鮮側は金正恩委員長自らTVに映り強い抗議を行った。これまでにない行動に出るとの見方もあり、太平洋での水爆実験も予想されている。米国と北朝鮮の緊張感は高まり、リスク回避の動きからドルが売られ、円が買われた。13:00には1ドル111円70銭をつけている。さらにトランプ大統領はNATO集団自衛権の発動についても言明している。

 この日は重要な経済指標の発表はなかったが、FRB高官らが講演を行っている。20:00ごろにはウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁がコメントし、12月追加利上げに関して可能性があると発表した。22:40ごろのジョージ・カンザスシティ連銀総裁についても、FRBの見通しによればインフレは2%に達する確信があると発表した。これにより朝鮮半島の地政学リスクが高まっている中でもドルは大きく下げることがなかったといえる。日付の変わった23日1:35ごろには1ドル112円14銭まで回復した。最終的には1ドル111円99銭でクローズしている。

 来週は引き続き朝鮮半島の問題が焦点となるが、年内の追加利上げに向けて重要な経済指標も発表される。9月28日には第2四半期のGDPの確定値が発表となり、29日には8月個人消費支出(PCE)、個人所得、PCEコアデフレーターの発表があり、インフレの状況を確認できる。追加利上げの可能性が高まるようであれば、ドル買いの大きな材料となるだろう。