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 2016年末に解散したSMAPのメンバーのうち、9月8日付でジャニーズ事務所を退所した、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の公式ファンクラブ「新しい地図」が、9月22日未明にオープンした。ファンの間では驚きや喜びの声が上がり、3人の今後の活躍へ期待が高まっているようだ。ファンクラブ発足の告知はWeb上にとどまらず、22日付の朝日新聞と東京新聞に全面見開き広告が掲載されている。

 朝日新聞といえば、2016年末にSMAPファン有志がクラウドファンディングを行い大規模化。「これからもSMAPを応援する」という旨の意思表明をした広告掲載を支援したことが記憶に新しい。一方東京新聞は、メンバーの誕生日などの記念日にSMAPファンから送られてきたメッセージを、個人広告欄「TOKTOK」に大量掲載していた。

 また、全面広告が掲載された22日付東京新聞一面には、「これまで多くのファンが本紙紙面で応援の言葉を送り続けてくれたことに感謝の思いを込めて」とのメッセージが掲載されていた。さらに東京新聞広告局のTwitterアカウントでは、「新しい地図」の立ち上げに対し、「このメッセージはいわば『はじまりのうた』で、このコンパスと地図持ってファンの方々と『チョモランマ』まで『唄』っていくのでしょうか」と、SMAPの楽曲タイトルを散りばめながら、ファンとメンバーの門出を祝福。

 こうした一連の動きには、SMAPファンだけでなく一般の人からも多くの反応が。さらに、業界関係者からも喜びや称賛の声が多数上がっている。

 07年に『SMAP×SMAP特別編』として放送された『いまいじめている君へ』や、香取をメイン司会に据えて同年に放送された『FNS27時間テレビ みんななまかだっ! ウッキー! ハッピー! 西遊記!』(ともにフジテレビ系)にも携わった、フジテレビディレクターの福原伸治氏は、自身のTwitterで「これはスゴいしカッコいい。新しいメディアで新しい活動。大きなメディア変革がいよいよ最終段階」と、エンターテインメント制作に従事する者の視点で「新しい地図」をたたえている。

 また、12年から解散の年までSMAPをCMに起用していた、セブン&アイ・ホールディングスのマーケティングに携わる原田良治氏は、「東京新聞に掲載された稲垣さん、草磲さん、香取さんの30段広告。クリエイティブ力を感じる。ここまで思い切った広告は最近は中々みられない。感謝の気持ちが美しく伝わる」と投稿しており、大規模なブランディングを取り仕切る立場からも、この広告掲載を評価しているようだ。

 そして、かつてジャニーズ事務所に所属していたタレントや関係者からも気になる反応が。14年に事務所を退所、今では海外でも活躍するアーティストとなっている赤西仁は、本人のTwitterアカウントで「新しい地図」の告知ツイートを「いいね」している。かつての先輩の前途に「ひっそりとエールを送っているのでは」というのが、ファンの見解のようだ。

 さらに、16年に事務所を退所し、ソロアーティストとして活躍する田口淳之介の音楽プロデューサー井上純氏は、3人の退社が発表になった今年6月からたびたび3人の活動に言及しており、今回も「ファンを一番に考えた素晴らしいスタート 時代に合ってます」と、賛辞を贈っていた。

 ジャニーズ事務所という大きな後ろ盾を失い、今後の活動が不安視される向きもあったが、「新しい地図」のプロモーションはおおむね好評。3人のこれからだけでなく、エンターテインメントの在り方に変化をもたらすきっかけとなるかもしれない。

文・ジャニーズ研究会(じゃにーずけんきゅうかい)※ジャニーズを愛する有志による記者集団。『ジャニーズ50年史』『完全保存版ジャニーズの歴史――光も影も45年』『ジャニーズに捧げるレクイエム』(鹿砦社)など多数の出版物を刊行。