ロシアのサンクトペテルブルクにあるバルト造船所で行われた原子力砕氷船「シビーリ」の進水式で自分撮りをする男性ら(2017年9月22日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ロシアのサンクトペテルブルク(St. Petersburg)にあるバルト造船所(Baltic Shipyard)で22日、強力な原子力砕氷船「シビーリ(Sibir、ロシア語でシベリアの意)」の進水式が行われた。ロシアは北航路(Northern Passage)を航海してエネルギー資源を中心とする物資をアジア市場に運ぶ船団の準備を進めている。

 この巨大な新造船は全長173メートル。出力60メガワットの原子炉を2基搭載しており厚さ3メートルまでの氷を突き進むことができる。乗員は53人。

 進水式で主催者は、シャンパンのボトル1本をシビーリの巨大な船体にぶつけて割った。シビーリはロシア正教会(Russian Orthodox Church)の聖職者から祝福も受けた。

 ロシアの原子力砕氷船団を管轄する国営企業アトムフロート(Atomflot)のトップ、ビャチェスラフ・ルクシャ(Vyacheslav Ruksha)氏は「原子力エネルギーは、極北地域において誰もが認めるロシアの指導的地位を確実なものにする」と述べた。「わが国は、原子力砕氷船によってのみ、北航路の可能性と利点を世界に向けて十分に示すことができる」

 シビーリは、これまでに建造されたものとしては最大級となる新型原子力砕氷船3隻のうちの2隻目。1隻目の「アルクチカ(Arktika)」は2016年6月に進水しており、2019年に完成する予定。シビーリはその1年後に就役予定。

 ロシア国営原子力企業ロスアトム(Rosatom)によると、この新たな原子力砕氷船団は、年間を通じて北極西部の航行を可能にすることを意図したもので、これらの砕氷船は北極海(Arctic Ocean)に加えて河川も航行できるように設計されている。

 北航路は気候変動の影響により徐々に利用可能になっている航路で、エジプトのスエズ運河(Suez Canal)を経由する従来ルートよりも所要日数が12〜15日短く済むという。
【翻訳編集】AFPBB News