北朝鮮の首都・平壌でトロリーバスを待つ市民(2017年7月29日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(訂正)北朝鮮の首都・平壌(Pyongyang)では、北朝鮮への石油製品輸出を制限する国連(UN)の制裁決議を受けてガソリン価格が上昇している。AFP記者が見た限りではこの2か月で小売価格は約20%上昇した。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は今月、6回目の核実験を強行した北朝鮮に対し、8回目となる制裁決議を採択した。新たな制裁決議では北朝鮮への石油供給に初めて制限が設けられ、原油については現状の供給レベルを上限とし、石油精製品は年間200万バレルまでとすることが定められた。北朝鮮の市民や兵士の移動に石油は欠かせないが、同国は炭化水素資源に乏しい。

 米国の国連代表部によれば、中国政府は北朝鮮に対して年間、原油約400万バレル、ガソリンやディーゼル燃料などの石油精製品約450万バレルを供給しているという。

 生活目的の輸出に関しては経済制裁から除外されているが、今回の措置によって北朝鮮に供給される石油製品の55%以上が削減されることになり、平壌にはその影響が出始めている。

 北朝鮮でガソリンはリットル単位ではなくキログラム単位で販売され、小売りではハードカレンシー(国際的に信用が高く、他国の通貨と自由に交換できる通貨)での支払いを求められる。あるガソリンスタンドの従業員は、ガソリン価格は「昨日は(1キロ)1.90ドル(約213円)だったが、今日は2ドル(約224円)だ」として、「価格はこれからさらに上がっていくだろう」と語った。

 ガソリン1リットルは0.77キログラムに当たるため、現在の価格は1リットル当たり1.54ドル(約172円)に相当する。ちなみに、平壌の交通量が現在より多かったように思える今年7月のガソリン価格は1キログラム当たり約1.65ドル(約185円)だった。

 市民らは、ガソリン価格は急騰するというよりも、少しずつ小刻みに上昇していると話している。ガソリン価格は今年に入って跳ね上がったことがあり、当時アナリストらは石油の禁輸を見越した北朝鮮当局による買い占めが原因の可能性もあると指摘していた。
【翻訳編集】AFPBB News