<アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ  3日目◇23日◇カレドニアン・ゴルフクラブ(7,100ヤード・パー71)>

2日目には片山晋呉がスコアの過少申告で失格となったが、この日はスタートホールの1番で、ツアー通算1勝、36歳のデビッド・オー(米国)が、ピンとカップに挟まった状態のボールをそのまま拾い上げてしまい、1罰打となる珍事が起きた。



1アンダー・40位タイから第3ラウンドをスタートさせたオー。1番パー4で、グリーン脇から3打目となる約7ヤードのアプローチが見事にカップイン。チップインバーディを奪った…かに思えたが、実はボールはピンとカップに挟まっており、ボールの全体がカップのふちより沈んでいない状態だった。「難しいライからのチップインバーディが決まったので、嬉しくてすぐ次のホールに行きたかった」というオーが、ボールをホールに入れることなく、そのまま拾い上げてしまった。これが、インプレー中のボールをマークしないで動かしたとして、「ゴルフ規則20-1.珠の拾い上げとマーク(※1)」に抵触。オーには1罰打が科され、バーディ発進のはずが“ナイスパー”となってしまった。

このケースでは、ピンフラッグ(旗竿)を揺らすなどしてカップインさせれば問題はなかった(※2)が、オーは、「規則についてはあいまいだった。ボールを拾う時、周りが“ストップ”、“ダメだよ”と言ってたけど止まらなかった」と苦笑い。結局この日は、1イーグル・3バーディ・2ボギーの“68”とスコアを3つも伸ばしただけにもったいない1罰打となったが、「トップと離れているから今はあまり気にしていない。アンダーパーで回れてよかった」と、笑顔で答えた。

去年4月の国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」でも、鬼頭桜が第1ラウンドの10番で、同じようにピンとカップに挟まったボールをホールに入れることなく拾い上げた。この時は、鬼頭が違反に気づかずそのままプレーを続行したため、翌日に失格処分(※3)となっている。

※1 ゴルフ規則20-1.球の拾い上げとマーク
リプレースを要する規則により球を拾い上げる場合は、拾い上げる前にその球の位置をマークしなければならない。マークしなかったときは、プレーヤーは1打の罰を受け、その球はリプレースされなければならない。
※2 ゴルフ規則17-4.旗竿に寄りかかっている球
プレーヤーの球がホールの中の旗竿に寄りかかって止まっていてホールに入っていない場合、プレーヤーかプレーヤーの許可した人が、その旗竿を動かすか取り除くことができる。その際に球がホールに落ち込んだ場合、プレーヤーの球は最後のストロークでホールに入ったものとみなされる。ホールに落ち込まなかった場合、球が動かされたときは、球は罰なしにホールのふちにプレースされなければならない。
※3 ゴルフ規則3-2.ホールアウトの不履行
ホールアウトしなかったホールがあり、その誤りを競技者が次のティーインググラウンドからストロークをする前に(ラウンドの最終ホールでは、そのパッティンググリーンを離れる前に)訂正しなかったときは、その競技者は失格となる。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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