衝撃的なミスから歴史的な82メートル弾! 韓国Kリーグで生まれた“幸運の珍ゴール”

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済州のオーストラリア人DFがロングフィード、ボールはバウンドしてそのままゴールへ

 韓国1部のKリーグで歴史的なゴールが生まれた。

 済州ユナイテッドFCのオーストラリア人DFアレクサンダー・ヨバノビッチが、20日に敵地で行われた水原三星ブルーウィングス戦で82メートルの超長距離ロングシュートを叩き込んだ。試合は済州が3-2で勝利している。

 観客の度肝を抜く一撃だった。0-0で迎えた前半9分、自陣のペナルティーエリア手前で味方からボールを受けた済州DFヨバノビッチが、前線にロングフィードを送る。ボールはゴール方向へ飛ぶも、相手ペナルティーエリアの前でバウンド。ここで水原三星のGKシン・ファヨンが飛び出し、ヘディングでのクリアを試みる。しかし、予想以上にボールがバウンドした結果、無情にもボールは頭上をすり抜け、そのままゴールへと吸い込まれた。

 このゴールに韓国紙「スポーツ朝鮮」が「幸運のゴール」と伝えれば、「スポーツソウル」も「珍しい長距離ゴール」と注目。その距離82メートルという一撃は、Kリーグ史上二番目の最長弾となった。2013年7月に、仁川ユナイテッドFCのGKクォン・ジョンヒョクが決めた85メートル弾に次ぐ距離だったとしている。

 もっとも、スポーツ朝鮮紙は「(GK)シン・ファヨンの判断ミスと見ることができる場面だった」とGKのミスを指摘。スポーツソウル紙も同様の見解を示している。

ミスキックの部類も、GKのミスが重なり…

「出てきたシン・ファヨンの位置が問題だった。両腕を上げてボールを取る姿勢を取り、自分の体がエリア外に出たことを確認すると、ヘディングに切り替えた。だが、ボールの高さはシン・ファヨンよりもはるかに上だった」

 事実、済州DFヨバノビッチはゴールを狙って蹴ったわけではなく、あくまで前線にフィードを送ったにすぎない。むしろ、予想以上に飛びすぎて味方に合わないミスキックの部類だった。GKが冷静に対処していれば、間違いなくゴールは生まれていなかっただろう。

 勢い良く飛び出したものの、ボールを見送るというGKの衝撃ミスも重なり、歴史的な“幸運の珍ゴール”が生まれた。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

【動画】Kリーグ公式YouTubeチャンネルで公開された、済州DFヨバノビッチの歴史的な82メートル弾


Kリーグ公式YouTubeチャンネルで公開された、済州DFヨバノビッチの歴史的な82メートル弾