前節初ゴールの香川真司【写真:Getty Images】

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ボルシア・ドルトムントは23日、ボルシアMGと対戦する。前節今季初ゴールの香川真司は、徐々に出場時間を増やしている。カウンターの名手を相手にHSV戦の課題は活かされるだろうか。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

3-0の勝利も「紙一重」

 薄氷の勝利だった。9月20日に行われたハンブルガーSV戦。ボルシア・ドルトムントは3-0で完勝した。これで開幕から5連勝。無失点で無敗であることを考えれば、何ら文句の付けようはない。しかし試合後、香川真司は「今日も紙一重だと思います」と言う。

「前半、相手があれだけサイドを突破した中で、一本でも当てられたら、分からない状況はたくさんありました」

 試合開始当初のハンブルガーSV。[4-3-3]の布陣を敷き、勇猛果敢に前からプレスを掛け、アンドレ・ハーンを活かしたサイドアタックでBVBを苦しめた。

「アウェイっていうのもありますけど、最初の20分までは、プレッシャーを受けて、やられてもおかしくはないシーンがあったので。プレスの掛け方であったり、もっと僕たちがゲームをコントロールする、そういうところのバランスはまだまだ必要なんじゃないかなと思います」

 22日の会見によれば、ペーター・ボス監督もHSVの「プレッシャー」は予期していなかったという。そしてオランダ人指揮官は「土曜日も似たような状況になり得る」と語った。

 「土曜日」。23日、ドルトムントはホームにボルシアMGを迎え撃つ。攻守の切り替えに長けたチームで、カウンターの鋭さはブンデス随一だ。ラファエルとラース・シュティンドル、トップ下タイプが最前線に2枚並んでいる。この2人が中盤もカバーし、広く動いてチャンスを演出。SBも絡め、トルガン・アザール、パトリック・ヘアマンらスピード系のアタッカーを活かしてサイドから攻め込んでくる。

「融合」途中の香川。CL意識せず2戦連続先発の可能性も

 HSVのように、ボルシアMGが前から連動してしっかりと圧力をかけ、ボールを奪えば即速攻に転じてくることは、十分に考えられる。背番号23がハンブルクで言及した“課題”が、改めて問われることになりそうだ。

 HSV戦では今季初先発となったが、66分に途中交代となった香川。本人曰くコンディションも良いことを踏まえれば、ボルシアMG戦で、引き続きスタメン入りでもおかしくはない。前試合で途中交代となったのは、出場時間を増やしていくステップを踏んでのことのようで、今はまだ香川がチームに融合している段階とも言えるだろう。

 翌週の26日には、中2日でチャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦が控えているが、ボス監督は「レアル戦はまだテーマではない」と話している。CLを意識したローテーションは行わず、まずは目の前の試合を勝ちに行くようだ。

 前節、香川は先制ゴールを決めている。新戦力のアンドリー・ヤルモレンコとの連係にも手応えを感じた。ウクライナ代表FWは、ウスマヌ・デンベレのような個は持ち合わせていないかもしれない。だが良くも悪くも一人で行ってしまわないがために、コンビネーションは増えてくるという。香川自身、昨季にも増してゴール前に入って、得点に絡んでいく可能性を感じているようだ。

 ボルシアMGでの勝利を追い求めるためにも、そうした“感覚”をさらに研ぎ澄ましていきたいところだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋