中露海軍が北海道沖のオホーツク海で合同軍事演習を繰り広げている。演習の狙いについて中国メディアは「中露のシーパワーが将来的に突破しなければならない海域」と強調。日本や米国をけん制している。資料写真。

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2017年9月22日、中国とロシア両国の海軍が北海道沖のオホーツク海を舞台に18日から26日までの予定で合同軍事演習を繰り広げている。演習の狙いについて中国メディアは「中露のシーパワーが将来的に突破しなければならない海域」と強調。中露の緊密な連携を誇示し、日本や米国をけん制している。

今回の軍事演習は7月にバルト海で行われた「海上連合2017」の第2弾。中国国営新華社通信などによると、中露海軍から計13隻の艦艇や潜水艦が参加している。中国は青島に司令部を置く北海艦隊所属のミサイル駆逐艦「石家荘艦」、ミサイル護衛艦「大慶艦」、総合補給艦「東平湖艦」、総合潜水艦救難艦「長島船」の計4隻を派遣した。

4隻は13日に青島を出港し対馬海峡を通過してロシア極東のウラジオストクに到着。その後、演習海域に向かった。演習で中露海軍はレーダー、ソナーなどのデータや性能を互いに公開し、対航空機、対潜水艦の能力を高めていくという。

オホーツク海が演習海域に選ばれた理由について、中国網は海軍専門家の「この海域は南クリル諸島(日本名・北方四島)に近く、米日の北東アジアにおけるシーパワーに影響を及ぼすことができる」との見解を紹介。「ここは米日による第一列島線の北東部に位置し、中露のシーパワーが将来的に突破しなければならない海域だ」としている。

さらに「中露は今後、このルートを頻繁に出入りする可能性がある」と言及。「米日はこれに懸念し、憤ることだろう。中国の海上シルクロードが今後、北極海に向かう可能性も否定できない」とも述べている。

その一方で環球時報は別の海軍専門家の話として「中国軍は米軍のように、常に海外の戦争に参加し、戦争を利用し部隊を訓練しているわけではない」と報道。「防御作戦能力を高める中国軍の主な手段は、訓練や演習となっている。中露の海上連合シリーズ、米海軍が主催する環太平洋合同演習(リムパック)などの演習により、中国海軍は世界の各海域の状況を把握し、遠洋行動能力を高めている」と演習の意義を説明している。

中国が海洋進出を強めているとの批判に対しては「一部の国は中露軍事演習と両軍のすべての協力について断罪しているが、これは彼らが常にダブルスタンダードと偏見を持っているからだ」と反論。「中露両国海軍の協力の掘り下げに伴い、彼らの懸念と焦りは深まるばかりだ。北大西洋条約機構(NATO)の東進、高高度迎撃ミサイル(THAAD)の韓国配備は、米国を中心とする西側諸国が中露を戦略的にけん制・包囲しようとしていることを浮き彫りにしている」と逆に非難している。(編集/日向)