テニス界から追放されたナスターゼが、外交官としての新キャリアをスタート

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 イリー・ナスターゼ(ルーマニア)が、チェコ共和国の名誉領事としての新しい職務に就こうとしている。

 ルーマニアのテニスの偉人は、ルーマニア・フェドカップ監督としての罵詈雑言と不適切な行動ゆえ、国際テニス連盟(ITF)から2年間の活動停止処分を言い渡された。しかし金曜日の会合のあと、チェコの外務大臣であるルボミール・ザオラレクは、ナスターゼが、ルーマニアでチェコの新しい名誉領事になることに同意した、と明かした。彼はコンスタンタのブラック・シー・ポートに居を置くことになる。

 ナスターゼはこの抜擢に、「この上なく名誉なことだ」とコメントした。「私の母国は、私にこのようなチャンスをくれなかったが、あなたがそれを与えてくれた。心から感謝している」。

 ナスターゼには、この新しい仕事に集中するための時間がある。ITFによる活動停止処分に加え、彼はさらに2年、つまり2021年まで、公式な形でテニス関係の仕事をすることができないのだ。

 1973年全仏チャンピオンのナスターゼは、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)の赤ん坊の肌の色がどのようになるか、という発言をしたこと、またフェドカップの対イギリス戦の最中に、対戦相手だったジョハナ・コンタ(イギリス)を罵倒した行為のため、4月に仮の謹慎処分を受けていた。彼はまた、イギリスのフェドカップ監督アン・ケタボンヌに対し、性的なニュアンスを持つ言葉を投げたことでも非難されていた。

 元トップランク・プレーヤーのナスターゼは、全仏オープンへの出入りを禁じられ、過去に2度決勝に至っていたウィンブルドンでもロイヤル・ボックスに招かれなかった。

 このような彼の評判にも関わらず、テニスファンだというザオラレクは、これは正しい選択であると主張した。

「私はナスターゼ氏を信頼している」「外交において、我々は言葉に重きを置かなければならない。そしてナスターゼ氏はそのことを十分自覚していると思う」とザオラレク氏は言った。

「私は、彼のスポーツから外交への移行は、成功をおさめるだろうと確信している。なぜなら、彼がこの新しい役割で自分が担う責任に気づいている人間であることが、私には見て取れるからだ」

 ナスターゼはプラハで、金曜日に始まった新設のチーム戦「レーバー・カップ」のオープニング・デイに参列すると見られていた。彼の出席禁止の処罰は、ITFの大会のみに適用されることになる。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は暴言により、国際テニス連盟から2年間の活動停止処分を言い渡されているルーマニアのイリー・ナスターゼ(写真◎Getty Images/5月に撮影)
Photo: MADRID, SPAIN - MAY 14: Ilie Nastase attends the match between Rafael Nadal of Spain and Dominic Thiem of Austria in the final during day nine of the Mutua Madrid Open tennis at La Caja Magica on May 14, 2017 in Madrid, Spain. (Photo by Julian Finney/Getty Images)