日立金属と米子会社「メトグラス」は、中国企業に技術を盗用されたとして米国国際貿易委員会に提訴し、調査を申し立てた(SCOTT HEPPELL/AFP/Getty Images)

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 日立製作所傘下の日立金属は20日、中国企業に技術を盗用されたとして、米政府機関「アメリカ国際貿易委員会」(ITC)に提訴し、中国企業への調査を求めた。違反が認められれば、米国への輸入停止や販売差し止め、罰金が科される。

 米政府系ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、提訴されたのは、中国の北京中機聯供非晶科技と青島雲路新能源科技など5社。日立金属は、医療機器や防犯ラベルなどに使われるアモルファス合金薄帯(AMR)に関する同社の製造技術が、元社員の日本人2人を通じて窃盗されたと主張している。

 今回、日立金属と米国子会社「メトガラス」が提出した訴状では、ITCに対して中国両企業への調査開始を促し、今後両企業の製品の輸入や米国内での販売を禁止するよう求めた。

 日立金属は、2012〜2015年に中国企業の製造力がまだ低かったにもかかわらず、AMR生産量が急激に拡大したことに気づき、「生産効率を上げたのは、日立金属の商業秘密を入手したことが原因であるとしか考えられない」と指摘した。2015年9月、北京安泰京鋼国際貿易は、日立金属とメトガラスに対して、反ダンピング訴訟を起こしている。 

 AMRは、電力配電用変圧器、電子・電気回路用磁気コア、金属接合用材料など幅広い技術分野に採用されている。

 日立金属は20日発表のリリースで「当社のグローバル競争力の源泉である技術先進性を確保していくため、今後とも不正競争行為には断固たる対応をとる」とコメントした。

 VOAによると、現在中国当局や北京中機聯供非晶科技股份公司などは、まだコメントを発表していない。

(翻訳編集・張哲)